研究課題/領域番号 |
18550173
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機工業材料
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
北村 彰英 千葉大学, 普遍教育センター, 教授 (00143248)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,250千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 光化学 / 光物性 / 電子移動 / 増感反応 / 有機化学 / 光スイッチ |
研究概要 |
アゾアルカン類の光誘起電子移動反応では、一般に脱窒素したラジカルカチオン種が発生することが知られている。今回、共役系ピラゾリン誘導体を用いることにより、脱窒素していないラジカルイオン種の発生を確認するとともに、照射波長により電子移動を制御することに成功した。すなわち、合成した共役ピラゾリン誘導体に対して適切な吸収を持つ増感剤を選択し、アゾ化合物が一電子酸化あるいは一電子還元されることで発生するイオンラジカル種の吸収が観測されることを期待し、電子移動型増感剤励起による過渡吸収スペクトルの測定を試みた。種々の電子受容型増感剤、あるいは電子供与型増感剤を試みたところ、ピリリウム塩ではラジカルカチオン種が、キノリン類ではラジカルアニオン種が観測された。いずれも脱窒素していない、すなわち共役ピラゾリンそのもののイオンラジカル種の吸収であり、初めての観測である。特に、ラジカルアニオンの観測はアゾアルカン類からの過渡吸収として初めての例になる。 また、分子内置換基の効果により、ピラゾリンの分解効率の制御にも成功した。置換基の種類を変えることにより効率を2ケタ変えることができた。このことは分子内電子プールともいえる、電子伝達制御を実現したものであり、今までにない報告である。
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