研究課題/領域番号 |
18560032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
宮本 洋子 電気通信大学, 電気通信学部, 助教 (50281655)
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研究分担者 |
竹内 繁樹 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (80321959)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,660千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 応用光学・量子光工学 / 量子エレクトロニクス / 暗号・認証等 / 量子コンピュータ / 光源技術 / もつれ合い / 光の軌道角運動量 / ラゲールガウスビーム |
研究概要 |
本研究ではホログラムを用いた軌道角運動量検出・変換システム、干渉計を用いた重ね合わせ状態検出システム、光子の同時計数による量子相関検出をの3つを組み合わせた新しい軌道角運動量もつれ合い状態測定系を提案し、光子の角運動量もつれ合い状態の精密測定を目指した。測定対象はパラメトリック蛍光による光子対とし、シグナル光・アイドラ光それぞれについて主に2つの軌道角運動量状態からなる部分空間を想定した。以下を明らかにした。 1.光子対のアイドラ光側に本研究で提案する干渉計システムを、シグナル光側に従来のホログラムシフト法を用いた量子相関検出実験により、もつれ合い状態の検出に成功した。干渉計システムによって選択される観測基底と従来法によって選択される観測基底との間の対応が確認された。 2.干渉計システムの採用により目的外の軌道角運動量成分を相対検出効率で0.4%以下まで遮断できることを確認し、従来法に対して明らかな改善を得た。 3.ホログラムの改良、光軸特定の改善等により測定系の高精度化を行った。ホログラムについては歪みを定量化する指標を考案し、これを設計にフィードバックすることで歪みの除去を行った。 4.軌道角運動量もつれ合い光子対の検出実験におけるGouy位相の効果について実験・理論の両面から明らかにし、光子の軌道角運動量重ね合わせ状態の新しい操作法について提案を行った。 5.シグナル光子・アイドラ光子双方について3つ以上の軌道角運動量状態を含んだ高次もつれ合い状態の生成・検出について、有限の結晶長を考慮して理論的検討を行った。ホログラムシフト法で得られる同時計数率の分布に現われる高次もつれ合いの効果を明らかにした。また結晶長が長くなるにつれて同時計数率が最大となるホログラム位置にずれが生じることが分かった。
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