研究課題/領域番号 |
18560066
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
呂 戦鵬 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30419999)
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研究分担者 |
庄子 哲雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80091700)
竹田 陽一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40374970)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 材料強度 / 応力腐食割れ / 軽水炉構造材料 / き裂進展速度 / 熱活性化エネルギー |
研究概要 |
軽水炉構造材における応力腐食割れ(SCC)の熱活性化素過程を解明のため、SCCの定常的な進展速度を評価し、見かけの活性化エネルギーの評価を実施した。それぞれ異なった熱活性化律速を持つ複数の素過程が同時にSCCの進展に影響を及ぼしているという考えに基づき、観測された見かけの活性化エネルギーを解析した。オーステナイト系合金および溶接金属における複数の温度依存型き裂進展挙動を分類した。き裂進展速度の見かけの活性化エネルギーについて、異なった定義および測定方法を検討した。模擬PWR環境中におけるNi基合金および溶接金属におけるSCC進展は、熱活性化過程に従い、活性化エネルギーは比較的高い値であり、通常の酸化と比較して妥当な値であった。高温酸素富化純水中での鋭敏化ステンレス鋼については、温度に関し単調増加または、ピークを持つ温度依存性が得られており、水に含まれる化学物質、とくに不純物濃度および試験条件に依存することが示された。加工硬化した低炭素ステンレス鋼における純水中でのSCC進展速度は200〜288Cの温度域で単調増加する。よって、SCC進展速度は熱活性化素過程に支配されていると考えられた。見かけの活性化エネルギーは温度域により異なった。また、温度変化後のき裂進展量の変化に時間差が認められた。288Cから200Cに温度を下げた場合、き裂進展速度は最初、経時的に減少し、その後、一定になった。一方、200Cから250Cに温度を上昇した場合、き裂進展速度は最初、250Cにおける値を保持し、その後、増加した。このため、熱活性化素過程に及ぼす材料の機械的性質と環境因子の影響について検討した。また、荷重を負荷した状態での温度と材料強度が見かけの活性化エネルギーに及ぼす影響を、き裂先端の酸化速度論における多重化した素過程に及ぼす温度の影響を考慮することにより解明する。
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