研究概要 |
本申請研究では,4way-DPG方式における研削量を摩擦速度や研削圧力等の各種パラメータによって表現した研削シミュレーションプログラムを開発することにある.そして,人工知能アルゴリズムを併用して,DPGの最適化条件パラメータを導出し,4way-DPG方式による超高平坦化プロセス制御を可能とする技術開発を行うことを目的としている.一方,本技術開発の実現のためには,DPGにおける各種パラメータとして,研削量に及ぼす摩擦速度や圧力等との関係を明らかにする必要に迫られる.しかしながら,4way-DPG方式においては,既に実際に用いられている技術であるにも拘わらず,学術的なパラメータ推定は殆ど行われていないと言っても過言ではない.従って,本申請研究においては,低相対速度環境下でのDPGパラメータを明らかにする.そして,得られた推定値を用いたシミュレーションプログラムを開発し,その有効性を実証試験のもとに明らかにするとともに,その結果を用いた4way-DPG方式による人工知能アルゴリズムも併用した超高平坦化プロセス技術を確立することを最終目的とする.そして本研究によって得られた成果を要約すると以下のとおりとなる. ・DPによる固定砥粒研磨加工は,おおよそDPの断面形状が工作物に転写される形状転写加工である. ・GAによるDP配置の最適化によって研磨距離およびDP通過量それぞれの最大偏差は減少する. ・DP径が小さくなると,研磨距離とDP通過量のいずれの結果においても最大偏差が減少する. ・最適化を行った研磨距離とDP通過量を比較すると,最大偏差はDP配置に関係せずほぼ一定である. ・最適配置に関する基礎実験を通じて,DP配置の最適化の有効性を示唆できる結果を得た.
|