研究課題/領域番号 |
18560165
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
鈴木 孝司 豊橋技術科学大学, 工学部, 准教授 (10235963)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,780千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 液体の微粒化 / 混相流 / 粒子製造 / 回転円板 / 分裂形態 / 界面波動 / 液体金属 / 回転円盤 / 液膜 / 単分離噴霧 / 乱流遷多 |
研究概要 |
この研究の最終目的は、マイクロブラスト加工などに好適な微細で粒径・形状の揃った金属など粒子を効率的に製造する技術を確立することである。本研究では、それに有効な溶融原料の微粒化法として小径平円盤の超高速回転による微粒化法を提案し、模擬実験によりその有効性を検証すると共に粒子製造に応用する上で必要な関連項目について具体的に調べた。 まず、小径平円盤超高速回転の微粒化装置を試作し、水を試料流体として実験観察を行った。従来の回転微粒化の実験式によれば、回転数の向上と共に生成粒子径は小さくなるが、微粒化に好適な繊維状の分裂形態となる流量が低下する。しかし、高速回転域では分裂形態が微細液糸状や乱れた膜状へと遷移し、従来の実験式を上回る流量でも微細な噴霧が生成された。また、生成粒子の平均径や円盤端での液糸間隔は従来の実験式に概ね一致して、回転数の増加と共に減少した。 次に、水に加えてアセトン、エタノール、シリコン油#2、シリコン油#10を試料液体とし、液体の物性値、円盤半径、回転数、流量を変えて詳細な実験観察を行った。その結果、上述の分裂形態の遷移が水以外でも発生することを確認すると共に、遷移の発生条件や生成粒子径に直接関係する円盤端での液糸間隔などの実験相関式を提示した。また、従来の式より簡便な分裂形態の実験相関式を提示した。ちなみにこれらの結果は、噴霧燃焼や塗装などの回転微粒化機器の性能向上を図る上でも有用である。 上記の結果を踏まえて液体金属の微粒化試験を検討したが、良好な結果は得られなかった。金属流表面の酸化が原因と考えられたので、実際のブラスト加工用粒子製造プロセスを模擬した低融点金属(ガリウム,融点29.8℃)の水中噴流を詳細に実験観察してみた。電気的に雰囲気を制御して酸化を抑制する手法を考案してその有効性を確認すると共に、金属の微粒化における雰囲気の制御・管理の重要性を確認した。
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