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マランゴニ効果による限界熱流束促進機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18560187
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 熱工学
研究機関北海道大学

研究代表者

坂下 弘人  北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00142696)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード沸騰 / 限界熱流束 / 二成分水溶液 / マランゴニ効果 / 触針法 / マクロ液膜 / 気液構造 / 2成分混合液 / プール沸騰 / ミクロ液膜 / 低圧
研究概要

本研究の目的は、プール沸騰の限界熱流束を大幅に向上させる有効な方法を検討することである。具体的には、簡便で受動的な方法でありながら限界熱流束の向上が期待できる、作動流体にpositive混合液を用いたマランゴニ効果による促進法に注目し熱流束の促進機構を明らかにすることが目的である。実験に用いた沸騰面は直径12mmの銅製上向面であり,伝熱面中央には3次元方向に移動可能な触針プローブが設置されている.作動流体としては,2-プロパノール水溶液を用いた.実験は大気圧から0.05気圧の範囲で行なった.昨年度の研究で,2-プロパノール水溶液の限界熱流束は,いずれの圧力でも水に比べて1.7倍から2.2倍促進されること,伝熱面を覆う蒸気塊下に存在する液層の厚さは水に比べて2-プロパノール水溶液では非常に厚くなること,が明らかとなった.この要因として,2-プロパノール添加による表面張力の低下および気泡微細化の影響が考えられた.そこで,同様の効果をもたらす(ただし,2-プロパノールとは異なり濃度差マランゴニ効果は生じない)表面活性剤を添加した実験を行なった結果,限界熱流束の促進は得られないことが判明した.次いで,伝熱面上の気液構造の2次元分布を測定した.その結果,2-プロパノール水溶液では,伝熱面中央部で気泡の発生がほとんど無く,周辺部で沸騰が促進されていることが判明した.この沸騰状態の顕著な違いは,蒸気塊周囲に発生するマランゴニ効果による伝熱面周辺部への液供給によってもたらされている可能性が高い。これによって,伝熱面径方向に2-プロパノールの濃度分布が形成され,濃度の低い伝熱面中央部で沸騰が抑制されることにより蒸気塊下の厚い液層の形成をもたらし,限界熱流束を促進させていると考えられる.

報告書

(3件)
  • 2007 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] マランゴニ効果による限界熱流束促進機構の研究(第2報)2007

    • 著者名/発表者名
      中林勇太
    • 学会等名
      日本原子力学会北海支部第25回研究発表会
    • 発表場所
      札幌市,北海道大学
    • 年月日
      2007-12-10
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2007 研究成果報告書概要
  • [学会発表] Mechanism of CHF enhancement by Marangoni effects (2nd report)2007

    • 著者名/発表者名
      NAKABAYASHI, Yuta
    • 学会等名
      25th Meeting of Atomic Energy Society of Japan, Hokkaido Branch
    • 発表場所
      Sapporo
    • 年月日
      2007-12-10
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2007 研究成果報告書概要
  • [学会発表] マランゴニ効果による限界熱流束促進機構の研究(第2報)2007

    • 著者名/発表者名
      中林勇太
    • 学会等名
      日本原子力学会北海道支部第25回研究発表会
    • 発表場所
      札幌市,北海道大学
    • 年月日
      2007-12-10
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 二成分混合溶液による限界熱流束促進機構の研究2007

    • 著者名/発表者名
      中林勇太
    • 学会等名
      第44回日本伝熱シンポジウム
    • 発表場所
      長崎市,長崎ブリックホール
    • 年月日
      2007-05-24
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書 2007 研究成果報告書概要
  • [学会発表] Study on mechanism of CHF enhancement using aqueous binary solution2007

    • 著者名/発表者名
      NAKABAYASHI, Yuta
    • 学会等名
      44th National Heat Transfer Symposium of Japan
    • 発表場所
      Nagasaki
    • 年月日
      2007-05-24
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2007 研究成果報告書概要

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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