研究分担者 |
橋本 周司 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60063806)
新谷 紀雄 物質材料研究機構, 材料研究所, 研究員 (60354172)
増田 千利 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20350407)
安積 欣志 産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, グループ長 (10184136)
高木 賢太郎 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60392007)
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研究概要 |
本研究課題の目的は,スマート構造・材料システムの概念をロボット構造材料に応用することを目指し,カーボンナノチューブ(CNT)複合材料の創成方法確立,機械・電気特性,およびセンサ機能評価を行うとともに,応用例を示すことである.具体的に実施した内容は,次の三点である. 1.CNT複合材料の試作と特性評価 センサ特性を有する構造材料の創成を目指し,CNT複合材料の試作を行った.CNTをPVDFに分散させることにより,曲げ変形等の伸縮(ひずみ)に対して,母材に分散したCNT間距離が変化するため,抵抗率変化として扱うことができる.試料をもとに,センサ特性評価を行った結果,歪みに対する反応は見られたが,その再現性,相関性に関して実用的なレベルを得るには至らなかった. 2.ボルト締結部の緩み検知方法の改善 スマートワッシャによるボルト緩み検知手法を2リンクロボットアームにおける異常検知問題に適用するため,改善を検討した.複数オブザーバによるスーパーバイザ手法を適用することにより,従来法と比較し,緩み検知精度の改善に成功した. 3.スマート構造・材料システム導入の利点を示すために試作した2リンクロボットアーム実験装置において,リンク固定部に対する緩み検知手法の適用を試みた.数値計算結果から実現可能性を示すことはできたが,実験結果からは,期待された結果を得ることができなかった.
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