研究課題/領域番号 |
18560341
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
安田 雅昭 大阪府立大学, 工学研究科, 准教授 (30264807)
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研究分担者 |
平井 義彦 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (50285300)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,670千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 電子ビーム加工 / ナノカーボン / カーボンナノチューブ / 分子動力学法 / モンテカルロ法 / 電子線照射効果 / 電子線照射損傷 / 電子ビーム / 照射効果 / 照射損傷 / 電子顕微鏡 / 分子動力学 |
研究概要 |
ナノ材料の電子ビーム加工を実現することを目的に、高エネルギー照射電子と試料を構成する原子との相互作用を組み込んだ分子動力学シミュレーションを開発し、電子線照射下の材料のダイナミクスを解析した。 電子-原子相互作用のモデル化には散乱断面積に基づくモンテカルロ法を用いた。すなわち、入射電子の散乱角度はラザフォードの弾性散乱断面積を用いて確率的に決定し、衝突された原子へのエネルギーの移行と原子の散乱角度は二体衝突モデルにより決定した。また、衝突原子はランダムに選択した。 開発したシミュレーションによりナノカーボン材料に対する電子線照射効果を解析し、以下の結果を得た。 1.単層カーボンナノチューブに対しては、照射エネルギーの増大にともなう欠陥の増大や、アモルファス様ナノチューブへの構造転移などが見られた。 2.多層カーボンナノチューブやグラファイトに対しては、典型的な照射欠陥として、入射電子により叩き出された炭素原子を介した層間の架橋結合型欠陥が見られた。 3.入射電子エネルギーが高い場合、入射電子に叩き出された炭素原子(反跳原子)による二次的な欠陥生成が見られた。特に多層構造を持つ材料の場合、架橋結合欠陥のカスケード(連鎖的)生成が見られた。 4.単層カーボンナノチューブに対して電子ビーム加工のシミュレーションを行い、集束した電子線の照射により、切断、接合、屈曲などの構造変化が起こることを確認した。
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