| 研究概要 |
皮膚科分野の腫瘍部等血液領域に関して,レーザースペックル法を改良し血流・血液濃度・酸素飽和度を同時計測し,かつ深さと厚み推定を行うハイブリッドな生体用光トポグラフィの開発を目的とした.
1.酸化・還元各血液の光吸収特性を考慮し,780nmと830nmの2波長レーザ光源を選定した.血流マップには830nmが高感度なことを新たに見出した.
2.複数スペックル画像の新たな時間積分吸光度算出と修正ランバート・ベール則に基づく重回帰分析を適用し,光路長を含む血液濃度パラメータの良好な評価存確認した.
3.スペックル画像実験装置と画像処理プログラムを開発・最適化し,寒天ベースの人工皮膚ファントム測定実験を行った.これより相対変化を良好な検出を確認した.
4.トポグラフィ画像データに対して,ガウス型点像拡がり関数に基づくデコンボリューション処理で画像の鮮明度を改善修復する機能を開発・付加した.
5.等吸収点波長を利用した独自のアルゴリズムを組み込み,対象領域の深さと厚みの特定,血液濃度(mol/1iter)と酸素飽和度(%)の絶対値校正を条件判別併用下で実現した.
6.スペックル血流・分光計測系とトポグラフィ計測系を統合し,動作・制御プログラムを一体化した.人工皮膚ファントムとヒト前腕部での実験を行い,目的の分解能をほぼ実現できることを確認して,研究を終了した.
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