研究概要 |
1.BeowulfクラスタによるBMI大域的最適化アルゴリズムの研究について (1)CPU数の増加に対して2[decade]の精度が確保できる104CPUからなるBeowulfクラスタ計算機を構築した. (2)分枝限定法において,実用的な問題で重要となるComplicating次元を考慮した新しい分枝手法を提案した. (3)分枝限定法の並列分散化について,計算粒度を可変とするBeowulfクラスタにおける計算で特に有効な並列計算アルゴリズムを提案し,フォワードコンパチビリティに優れるBeowulfクラスタ計算機で実装を行った. (4)遺伝的アルゴリズムについて,低次元な個体表現を導入し,各個体の評価を従来のように固有値で行うのではなく,線形行列不等式最適化を導入してより高精度に個体評価を行う手法を提案し,有効性を検証した. (5)遺伝的アルゴリズムの並列分散計算について,(3)の個体評価手法は従来よりも大きな計算量を必要とするため,Beowulfクラスタ計算機の並列分散性を活用した並列化アルゴリズムを提案し,実装を行った. 2.BMI最適化手法に基づく構造・制御系の同時最適化問題の研究について (1)パラレルリンク機構は複雑なリンク構造を有し,構造・制御の同時最適化が特に有効なシステムである.BMIの緩和問題である行列不等式最適化を用いた駆動力の最適分配制御手法を提案し,制御実験において有効性を確認した.しかし,大域的に最適なリンク機構,およびトルク分散制御則を導出するには至らなかった. (2)実際の応用上は,データに基づくモデリングとパラメータ調整が重要となる.データベーストな非反証制御に,インテリジェントな学習手法であるサポートベクターマシンを援用する手法を提案し.磁気浮上系における制御実験において,データベーストな同時最適制御手法の可能性について検証した.
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