研究概要 |
本研究においては,特に表面改質材の種類や塗布施工の方法がコンクリートの塩分浸透性に及ぼす影響を検討することを目的とし,電気泳動法を用いて統一した条件下での比較により最適な施工方法について考察した。その結果,以下のことが明らかになった。 (1)表面改質材をコンクリート表面に塗布することで,コンクリート中の塩分浸透性が大きく改善される。現在様々な表面改質材が市販されているが,本研究範囲内では表面改質材の種類による有意な差は認められなかった。 (2)表面改質材の塗布回数を1,2,3層としたところ,複数層塗布した場合にはコンクリート中での撥水層厚が大きくなった。さらに,電気泳動試験による塩分浸透性の結果も複数層塗布した場合において実効拡散係数が小さくなった。これらのことから,表面改質材の多量塗布はコンクリートの塩分浸透抑制に効果的であると考えられる。 (3)表面改質材を塗布するべースであるコンクリート表面の含水率を0,50,100%と変化させたところ,含水率0%,50%での撥水層厚が大きく,含水率100%での撥水層厚が小さかった。撥水層厚によりコンクリートの塩分浸透性が左右されることを鑑みると,表面改質材の塗布は,コンクリート表面が乾燥している状態で行うことが望ましいと考えられる。 (4)表面改質材中のシラン含有率を45%,62.5%,80%と変化させ,モルタル中の撥水層厚を測定したところ,シラン含有率が大きいほど撥水層厚も厚くなった。撥水層厚が大きいほど塩分浸透性が抑制されることから,シラン含有率が大きい方が効率的であると考えられる。
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