研究課題/領域番号 |
18560475
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造工学・地震工学・維持管理工学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
小林 紘士 立命館大学, 総合理工学研究機構, 客員教授 (90066712)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,680千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2006年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 橋梁 / 風 / 渦励振 / 音響 / 周期的吐き出し / 角柱 / 抑止 |
研究概要 |
長方形断面の角柱は、気流中にばね支持されたとき、振動を発生する。比較的低風速で発生する振動は、渦励振と呼ばれ、橋梁によく見られる現象である。この研究では渦励振を気流の剥離点に音響を与えることで防止しようと試みた。一様な気流中にばね支持した長方形角柱の上流側隅角部から音響を放出させた。その結果、渦励振の防止に効果のある音響は、約300Hzまでの比較的低周波数、十分な音圧強度のものであることが要求されることが判明した。 次に、この振動防止方法を橋梁に適用することを考慮して、音響の代わりに、ピストンを用いて0〜20Hzの周期的吐き出し吸い込みを与えた。その結果、約10Hzを超える周波数から角柱のたわみ、ねじれ渦励振の防止効果が認められた。可聴域以下の周波数であるので橋梁に適用するとき人に与える悪影響が少なく音響よりも望ましいものであるといえる。さらに、ピストンによる周期的吐き出し吸い込みの変わりに、接近流の動圧を用いることも試みた。圧力の導入パイプの中間部で圧力の導入のOn-Offを周期的に切り替えることで隅角部の圧力変動を与えた。その結果、たわみの渦励振に対してはいくらかの効果が認められたが、ねじれの渦励振に対してはほとんど効果が無かった。この方法の場合、変動圧力振幅の強度が不足するためであると推察された。 角柱周りの流況をスモークワイヤー法で可視化して調べ、また側面の非定常圧力の測定を行った。音響は平均圧力の絶対値を小さくする効果(側面の負圧強度の低下効果)を持つ。また、励振空気力の元となる後流側の変動圧力の振幅を低下させる効果も持っていた。音響は、剥離せん断層の遷移を促進し、剥離バブルの規模を小さくする効果がある。橋梁構造に適用する場合、気流の剥離点から音響を放出すればよいことが推察された。
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