研究概要 |
表層地盤が土塊として移動する際のサイズに影響する,繰返し載荷条件下の地盤材料の引っ張りの結果,繰返し条件下でも,引っ張り強度が圧縮強度の1/10程度であるという昨年と同じ結果が得られた。更に,ひずみ振幅が小さい間は両試験法の結果に差があるが,ひずみ振幅が大きくなると差が無くなることが分かった。後者は,載荷履歴の影響を考慮しなくてよいという事であり,実用的な結果といえる。 上部非液状化地盤が移動したとき構造物に作用する力を三次元の土圧理論による圧力として求めた。更に,1995年兵庫県南部地震の際大きな流動が見られたポートアイランドの地盤を例題として,この水平力を流動を考慮しない場合に通常の設計で考慮している水平力と比較した。構造物のサイズを変えたパラメトリックスタディを行った結果,平面が正方形に近い構造物では前者の方が小さいが,幅一奥行き比が大きくなると,流動に伴う力の方が大きくなることが分かった。
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