研究課題/領域番号 |
18560534
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
中島 淳 立命館大学, 理工学部, 教授 (00309098)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,850千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 砒素除去 / 地下水汚染 / バングラデシュ / 浄水処理 / 鉄バクテリア / 吸着 / 砒素除去フィルター / 国際協力 |
研究概要 |
1.鉄バクテリアによる砒素除去特性の解明:バングラデシュの地下水の化学成分を想定した人工地下水を用いて室内実験を行ったところ、鉄バクテリアの存在によって2価鉄が3価鉄に酸化され、それに伴って3価砒素の除去性能が向上した。一方、鉄バクテリアによる3価砒素の5価砒素への直接的な酸化は示唆されなかった。バングラデシュにおける調査から、井戸水のろ過器において鉄バクテリアの存在が確認された。したがって、鉄バクテリアを用いた砒素除去法が、バングラデシュにおいて実用可能であることが示された。 2.ハイブリッド型砒素除去プロセスの構築:室内実験によって金属鉄による砒素除去性能が確認されたが、金属鉄のみでは比較的早期に砒素除去性能が低下し、また2価鉄の溶出が進行した。そこで、鉄バクテリアカラムと金属鉄カラムを接続させたシステムにおいて、砒素除去性能を検討した。鉄バクテリア+金属鉄の順序では、砒素の除去は良好だが処理水への2価鉄の流出がみられた。一方、金属鉄+鉄バクテリアの順序では、処理水への2価鉄の流出はみられず砒素除去性能も良好であった。 3.砒素除去フィルターの適用可能性の検討:実用可能な鉄ハイブリッド型の砒素除去をすすめるために、バングラデシュの農村集落に導入されている既存フィルターの使用現状と課題を明らかにし、途上国においても製作および維持管理が可能なシステムを検討した。現地で材料が求められ製作・修理が可能な安価な簡易フィルターを、集落の社会開発活動と併行して導入することが必要であると考えられた。
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