研究概要 |
本研究では,「部分構造法によるオンライン実地震応答シミュレータ」と「インターネットを用いた分散型解析」の接続法を融合して,遠隔地にいる国内外の研究者が協力・強調して,対象とする建物の部分構造の解析と実験とを相互作用を考慮して行い,個々の部分構造の挙動から,各研究者の専門知識を駆使して,建物全体の耐震性能を明らかにする評価方法を,「統合化評価法」として提案している.この「統合化評価法」を用いて,申請者の提案している,新たな機能を有する制振構造要素である「ノンコンプレッションブレース」,「ノンスリップ露出柱脚」について,それらを付加することによる耐震性能の向上度を,本研究課題で提案する「分散型実験システムを用いた統合化評価法」で明らかにした. また、これらの評価を可能とするために、分散載荷実験システムに以下の8つの機能追加を行った。 まず、分散載荷実験システムにおける加力方法に関する以下の3つの研究課題に取り組んだ. (1)オーバーシュート抑制法(2)多軸載荷制御法(3)塑性化維持負荷条件の整備 ついで、分散載荷実験システムを統合化するための制御プログラムに関する,以下の3つの研究課題に取り組んだ. (1)数値情報の通信機能の実装(2)境界自由度の任意設定(3)変位・荷重の組合せ制御機能の装備 最後に、ホストプログラムにOS法を適用する上で、以下の2つの研究課題に取り組んだ. (1)OS法の実装(2)載荷実験の摩擦力に起因する問題の解決。
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