研究課題/領域番号 |
18560593
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
大野 隆造 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (20160591)
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研究分担者 |
添田 昌志 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 特別研究員 (80323814)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,520千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 避難行動 / 非常放送 / 地下鉄駅 |
研究概要 |
本研究では、個人の避難行動の初期段階における避難方向選択に着目して、地下鉄駅における火災発生時の館内放送が避難行動に及ぼす影響を実験的に確かめ、その際の行動が個人の特性や空間構成およびサインシステムによってどのように異なるのかを明らかにすることを目的としている。初年度(平成18年度)は、地下鉄駅において被験者を用いた避難行動実験を行った。具体的には、被験者に避難開始地点において、ヘッドホンを通して火災発生時における避難誘導放送を聴かせ(放送は音声データとして、被験者が背負ったノートPCに録音されている)、自らの判断で避難行動を行わせた。この際に、被験者に聴かせる放送は、伝達内容を系統的に変化させた。被験者の行動(視方向、および移動軌跡)の記録と、実験後のインタビューの分析を行った結果、危険な範囲の広がりに対する認識が個人によって異なること、下方など抵抗感を抱きやすい状況ではそれを緩和する放送が有効であることが明らかとなった。 次年度(平成19年度)は、前年度の実空間実験で得られた結果から、避難経路決定に影響した環境要因およびサイン表示内容を明らかにし、それを系統的に変化させた空間をCGで作成し、実験を行った。その提示には、大型の没入型スクリーンのシミュレーションシステムを用いたが、関係する変数の数、及びその組み合わせが予想以上となり、アナウンスによる聴覚情報とサインによる視覚情報を連動させた実験には至らず、サインの明視性を実験するに留まった。しかし、前年度明らかになった、サインの読み間違えによる重大な失敗を回避するための基本的な知見として、サインの配置の影響を明らかにすることができた。なお、前半の研究結果は、2008年度の環境デザイン学会において発表するために英文論文として投稿し、そのプロシーディング(電子版)に掲載予定である。
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