研究概要 |
全国に分布する比較的規模の大きい野外博物館(民家野外博物館)を中心に、10年前と現在の活動状況を確認しその経過を把握すると共に、施設における歴史的建造物の修復技術の継承に関する意識についても調査し実態を把握した。その結果、やはり規模の大きい野外博物館は, 潜在的に歴史的建造物修復技術の継承拠点としてのみならず、地域の文化財センター的な役割を担う資質を備えていることがあらためて確認できた。しかしその活動を具体化するためには, 施設単独での実現は困難であり、専門家の協力により研修体制を徐々に整えていくこと、そのための先導的施設として川崎市立日本民家園や博物館明治村は有力であること、などが明らかとなった。なお、具体的な修復研修や技術公開の参考資料として、川崎市立日本民家園における試行やその他地域での試行に関して資料をとりまとめた。
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