中央ヨーロッパの木造架構における棟持柱構造の原形と変容に関する形態史的研究

• 研究課題/領域番号: 18560627
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 建築史・意匠
• 研究機関: 信州大学
• 研究代表者: 土本 俊和 信州大学, 工学部, 教授 (60247327)
• 研究期間 (年度): 2006 – 2009
• 研究課題ステータス: 完了 (2009年度)
• 配分額: 3,760千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 660千円); 2009年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2008年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円); 2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
• キーワード: 中央ヨーロッパ / 切妻 / 掘立柱 / 棟持柱 / 通し柱 / 股木 / 民家 / 野外博物館 / 木造軸組構法 / 棟木 / 土台 / Firststanderbau / Pfahlbau / Fachwerkbau / 木造 / ドイツ / イタリア / スイス / 寄棟 / ドイツ南部

研究概要

本研究は、中央ヨーロッパの棟持柱構造を形態史的観点から探求した結果、日本と中央ヨーロッパとのあいだに、木造架構の原形と変容に関するたかい類似性がみとめられることをみとおした。とりわけ、本研究が調査したフィールドである、南ドイツ、スイス、オーストリア、北イタリアで、そうであった。まず、原形を、考古学的発掘遺構と岩壁線画と建築遺構から把握した。つぎに、原形をふまえて、その後の変容を、ドイツ語圏での既往研究から把握した。本研究の成果は、棟持柱構造が建築形態の生成元と位置づけることができる、という予想である。この予想は、ひろくユーラシア大陸にあてはまるものであり、今後、アジアを検証するうえでの見通しになる。本研究の最大の成果は、ユーラシア大陸へ、棟持柱構造を祖形とする観点があてはまる、という確実な予想をえたことにある。

研究成果

• [雑誌論文] 建物先行型論と棟持柱祖形論-日本中近世都市の土地と建物- (2010)
  • 著者名/発表者名: 土本俊和
  • 雑誌名: すまいろん 95 ページ: 30-33
• [雑誌論文] 架構形態からみたタテノボセの建築的意義 (2009)
  • 著者名/発表者名: 坪井章訓, 土本俊和, 梅干野成央
  • 雑誌名: 2009年度日本建築学会大会学術講演梗概集(東北) F-2 ページ: 503-504
• [雑誌論文] 京マチヤの原形・変容・伝播に関する形熊史的研究-建物先行型論と棟持柱祖形論にもとづく建築コラージュ形態史論- (2008)
  • 著者名/発表者名: 土本俊和、坂牛卓、早見洋平、梅干野成央
  • 雑誌名: 住宅総合研究財団研究諭文集 34 ページ: 161-172
  • 査読あり
• [雑誌論文] 基壇と棟持柱-古典主義建築の系譜と住家の発生史的汎性- (2008)
  • 著者名/発表者名: 土本俊和
  • 雑誌名: 棟柱 第10号 ページ: 3-3
• [雑誌論文] 京マチヤの原形・変容・伝播に関する研究- 建物先行型論と棟持柱祖形論にもとづく建築コラージュ形態史論- (2008)
  • 著者名/発表者名: 土本俊和、坂牛卓、早見洋平、梅干野成央
  • 雑誌名: 住宅総合研究財団 住宅総合研究財団研究論文集 34 ページ: 161-172
  • NAID: 40015989652
  • 査読あり
• [雑誌論文] 近世市場の小屋掛けに関する復原的考察 (2008)
  • 著者名/発表者名: 梅干野成央, 土本俊和, 新川竜悠
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 629 ページ: 1585-1592
  • NAID: 110006794585
  • 査読あり
• [雑誌論文] The "spirit of a place linked to bones" Zenkoji temple, where the men's spirits come back to their ex-bodiesafter death (2008)
  • 著者名/発表者名: Toshikazu Tsuchimoto
  • 雑誌名: International Council on Monuments and Sites : l6^<th> General Assembly and International Scientific Symposium ; Quebec, Canada, September 29-October 4, 2008 1(CR-Rom)
  • 査読あり
• [雑誌論文] 信州善光寺宿坊における3階建て木造建築の変容過程とその構造 (2008)
  • 著者名/発表者名: 長崎真也, 松田真一, 土本俊和, 梅干野成央
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 625 ページ: 655-662
  • NAID: 110006647725
  • 査読あり
• [雑誌論文] 京マチヤの原形・変容・伝播に関する形熊史的研究-建物先行型論と棟持柱祖形論にもとづく建築コラージュ形態史論- (2008)
  • 著者名/発表者名: 土本俊和
  • 雑誌名: 住宅総合研究財団研究諭文集 34 ページ: 161-172
  • 査読あり
• [雑誌論文] 民家のなかの棟持柱 (2007)
  • 著者名/発表者名: 土本俊和
  • 雑誌名: 民俗建築 131 ページ: 102-112
• [雑誌論文] タテノボセと土台からた小見模建造物 (2007)
  • 著者名/発表者名: 早川慶春, 土本俊和, 鵜餉浩平, 梅干野成央
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 616 ページ: 167-174
  • 査読あり
• [雑誌論文] 近世小菅村の市立てと商人・村人 (2007)
  • 著者名/発表者名: 梅干野成央, 岡本茂, 土本俊和
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 611 ページ: 253-260
  • NAID: 110006153627
• [雑誌論文] 棟持柱構造と軸部・小屋組構造を併せ持つ切妻小規模建造物 (2006)
  • 著者名/発表者名: 島崎広史、土本俊和
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 603 ページ: 175-182
  • NAID: 110004731904
  • 査読あり
• [雑誌論文] 文化的景観の保全と民家・集落の今後のあり方 (2006)
  • 著者名/発表者名: 土本俊和
  • 雑誌名: 民俗建築 130 ページ: 90-91
• [雑誌論文] ウダツと大黒柱-切妻民家の中央柱列における棟持柱の建築的差異- (2006)
  • 著者名/発表者名: 滝澤秀人、島崎広史、土本俊和、遠藤由樹
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 604 ページ: 151-158
  • NAID: 110004776273
  • 査読あり
• [雑誌論文] 伝承としての在来、伝統としての在来 (2006)
  • 著者名/発表者名: 土本俊和
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 133 ページ: 8-11
• [雑誌論文] 棟持柱構造と軸部・小屋組構造を併せ持つ切妻小規模建造物 (2006)
  • 著者名/発表者名: 島崎広史, 土本俊和
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 603 ページ: 175-182
  • NAID: 110004731904
• [雑誌論文] 築地と土塀-土を用いた牆壁の諸形態に関する基礎的研究- (2006)
  • 著者名/発表者名: 新川竜悠, 土本俊和, 早見洋平
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 604 ページ: 175-182
  • NAID: 110004776276
• [雑誌論文] ウダツと大黒柱-切妻民家の中央柱列における棟持柱の建築的差異- (2006)
  • 著者名/発表者名: 滝澤秀人, 島崎広史, 土本俊和, 遠藤由樹
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 604 ページ: 151-158
  • NAID: 110004776273
• [雑誌論文] 笛吹川流域の民家 -四建ないしウダツ造に至る掘立棟持柱構造からの展開- (2006)
  • 著者名/発表者名: 滝澤秀人, 島崎広史, 土本俊和, 遠藤由樹
  • 雑誌名: 日本建築学会計画系論文集 604 ページ: 167-174
  • NAID: 110004776275
• [学会発表] SOME SIMILARITIES ON THE MAKING OF THE TIMBER-FRAMED STRUCTURES IN EUROPE AND JAPAN VIA THE EXAMPLES WITH RIDGE-SUPPORTING POSTS (2010)
  • 著者名/発表者名: Toshikazu Tsuchimoto
  • 学会等名: WCTE 2010 ?11^<th> World Conference on Timber Engineering
  • 発表場所: Riva del Garda, Trentino, Italy(採択済み・予定)
  • 年月日: 2010-06-22
• [学会発表] Some similarities on the making of the timber-framed structures in Europe and Japan (2010)
  • 著者名/発表者名: Toshikazu Tsuchimoto
  • 学会等名: WCTE(World Conference on Timber Engineering)2010 Proceedings
  • 発表場所: Riva del Garda, Italy
• [学会発表] 飯山市柄山における民家の形態とその空間構成 (2008)
  • 著者名/発表者名: 庄司貴弘, 上本俊和, 梅干野成央
  • 学会等名: 日本建築学会
  • 発表場所: 広島
• [学会発表] Mechanical Role of Roller Ends of Historical Timber Structures (2007)
  • 著者名/発表者名: Toshikazu Tsuchimoto
  • 学会等名: 16th IIWC(ICOMOS International Wood Commitee)International Conference and Symposium, 11th-16th November 2007
  • 発表場所: イタリア・フィレンツエ
  • 年月日: 2007-11-13
• [学会発表] Mechanical Role of Roller Ends of Historical Timber Structures (2007)
  • 著者名/発表者名: Toshikazu Tsuchimoto
  • 学会等名: 16^<th> IIWC(ICOMOS International Wood Committee)International Conference and Symiposium, Florence
  • 発表場所: Venice and Vicenza, Italy
• [学会発表] 民家保存再生の展開過程-日本における規制と法律に即して- (2006)
  • 著者名/発表者名: 土本俊和
  • 学会等名: ワークショップRehabilitation for Japanese Commoner's House
  • 発表場所: The National Folk Museum of Korea
• [図書] 棟持柱祖形論 (2011)
  • 著者名/発表者名: 土本俊和
  • 総ページ数: 396
  • 出版者: 中央公論美術出版
• [図書] 山と建築Vol.1スイスと日本の山岳建築:国際山岳建築シンポジウム2008より (2009)
  • 著者名/発表者名: 土本俊和(監修)
  • 総ページ数: 82
  • 出版者: オフィスエム
• [図書] 平安京の住まい(西山良平)(京マチヤの原形ならびに形態生成) (2007)
  • 著者名/発表者名: 土本俊和
  • 出版者: 京都大学学術出版会
• [図書] 平安京の住まい(西山良平、藤田勝也編) 京マチヤの原形ならびに形態生成、195-241ページ(土本俊和著) (2007)
  • 著者名/発表者名: 西山良平, 藤田勝也, 土本俊和ほか
  • 総ページ数: 376
  • 出版者: 京都大学学術出版会
• [備考] ホームページ等
  • URL: http://soar-rd.shinshu-u.ac.jp/profile/ja.HmfmZVkh.html
• [備考]
  • URL: http://www.chukobi.co.jp/user_data/pdf/0630.pdf
• [備考]
  • URL: http://soar-rd.shinshu-u.ac.jp/soar/profile.do?lng=ja&id=HmfmZVkh
• [備考]
  • URL: http://soar-rd.shinshu-u.ac.jp/soar/profile.do?lng=ja&id=HmfmZVkh