研究課題/領域番号 |
18560651
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
村上 英興 東京学芸大学, 特任教授 (30011000)
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研究分担者 |
金沢 育三 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00134768)
佐藤 公法 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (00401448)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,310千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | カップ積層型カーボンナノチューブ / グラッフェンシートエッジサイト / ポジトロニューム生成 / 同時計測陽電子消滅ドップラー拡がり / 陽電子寿命 / 高分解能電子顕微鏡観察 / カーボンナノチューブ / グラッフェンシートエッジ / 陽電子消滅法 / コインシデンスドップラー / 電子顕微鏡法 |
研究概要 |
グラファイトシートのエッジサイトでは、結晶周期構造が切れ、電子の密度や運動量分布がグラファイト層とは異なる。カップ積層型カーボンナノチューブでは円錐カップ状グラファイトシートがチューブ軸に沿って積み重なっている。このためチューブ表面にグラファイトシートのエッジサイトが高密度に露出している。本研究の目的は、エッジサイトに期待できる特異な化学的活性を研究することである。研究の遂行に当たっては、電子顕微鏡によりナノチューブの構造を明らかにすること、陽電子寿命を測定すること、同時計測陽電子消滅ドップラー拡がり測定装置を組み上げ、解析プログラムを作成、データを解析することとした。 まず、高分解能電子顕微鏡によりカップ積層型カーボンナノチューブの構造を調べ、円錐カップ状グラファイトシートが積層し、シートのエッジサイトが高密度に露出していることを確認した。次に、カップ積層型カーボンナノチューブとエッジの露出していない多層型カーボンナノチューブでの陽電子消滅寿命を測定し比較して、陽電子がエッジサイトの電子を引き抜き、ポジトロニュームを形成することを見出した。さらに、同時計測陽電子消滅ドップラー拡がり測定装置を組み上げて、ドップラー拡がりを高運動量領域まで測定し、エッジサイトで陽電子が対消滅する電子の運動量分布が積層したグラファイトシートでの運動量分布と異なることを見出し・考察した。 これらの研究成果は、カーボンナノチューブおよびグラッフェンシートエッジサイトの物性解明に重要な知見である。
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