研究課題/領域番号 |
18560672
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
浅沼 博 千葉大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40167888)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 圧電セラミックス / アルミニウム / 金属基複合材料 / 多機能材料 / インテリジェント材料 / スマート材料 / センサ / アクチュエータ / 金属系複合材料 / センサー材料 / アクチュエータ材料 / 構造・機能材料 / 材料加工・処理 / 先端機能デバイス / 複合材料・物性 / 知的材料・構造 |
研究概要 |
本研究では多機能性を有する新しい高性能圧電デバイスの創製を目的に、金属コアを有する圧電ファイバをアルミニウムに複合化したタイプのデバイス作製を試み、以下の成果を得た。 1)インサート材として純銅箔を用いる界面層形成・接合法により、脆弱な金属コア圧電ファイバを破断や反応劣化することなくアルミニウムに複合化できた。また、中空圧電ファイバを用い、界面層形成・接合法により、アルミニウムへの複合化と同時に中空部に金属コアを形成する方法も確立できた。 2)本複合材料につき分極-電界ヒステリシスループの測定を行ったところ、圧電性を有する可能性が示されたため、振動のモニタリングを試みた。その結果、振動変位をモニタリング可能であることが明らかとなった。さらに、衝撃のモニタリングを検討した結果、衝撃エネルギーのモニタリングの可能性も示唆された。その際、繊維方向と直交方向で異方性が現れた。 3)本複合材料の樹脂マトリックス複合材料に対する優位性を、衝撃パルスに対する出力電圧特性として比較検討した結果、出力電圧応答の追従性に優れることが明らかになった。中空圧電ファイバ/アルミニウム複合材料についても同様の成果が得られた。 4)パッチ型デバイスの創製を目的として複合材料を薄型化した場合、圧電ファイバ近傍に脆弱な合金やボイド等の欠陥が残留するという問題を生じたため、複合化プロセスを新たに開発し、欠陥の除去に成功した。本圧電デバイスの振動試験による出力電圧は、金属コアのセンタリングによる効果も合わせると、従来の約6倍に向上した。 5)複合化した圧電ファイバに作用する圧縮残留応力を電子線モアレ法を用いて実測し、圧電ファイバが約1GPaという高い圧縮応力を受けていることを実証した。さらに圧縮残留応力が圧電ファイバの出力電圧に及ぼす影響を検討した結果、この圧力は電圧出力を全く阻害しないことを明らかにできた。
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