研究課題/領域番号 |
18560774
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
船舶海洋工学
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
増山 豊 金沢工業大学, 工学部, 教授 (10101362)
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研究分担者 |
深澤 塔一 金沢工業大学, 工学部, 教授 (80143171)
田原 裕介 大阪府立大学, 工学研究科, 准教授 (10264805)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 海上安全 / 船舶工学 / 転覆防止 / 船体運動 / セーリングヨット / 動復原力 / ローリング / 実船試験 |
研究概要 |
平成15年に琵琶湖で、全長6.45m、排水量約1トンの小型外洋セーリングヨットが転覆沈没し、7名が遭難した。この事故はセールに作用する風圧によって発生したものと考えられており、このような転覆事故を防止することを目的として、以下のように研究を行った。 1.事故艇と同一クラスの実艇を用いた海上誤験の実施:事故艇と同一クラスの実艇を用いて海上試験を実施した。これによって大きなフィンキールとセールを持つ、帆走艇特有のローリング特性を明らかにするとともに、タッキングなどの操縦運動にともなうローリング特性も明らかにした。 2.模型船を用いた水槽試験ならびに風洞試験の実施:実艇の1/5.8スケールの模型船を用いて水槽試験ならびに風洞試験を実施した。これによって実艇と模型船のローリング特性に関する相関を明らかにした。 3.セールに作用する流体力の数値計算の実施:セールに作用する流体力の定常性能、および動復原力に与える影響を、渦格子法とRANS法を用いたCFD計算によって求めた。 4.船体運動シミュレーションの実施:セールに作用する流体力と船体に作用する流体力を組み合わせて数値シミュレーションを行い、海上実験データと比較検討した。動揺運動に関しては、実船のローリング試験結果とシミュレーション結果がよく一致することを示し、本研究で提案した手法が適切であることを確認した。また操縦運動に関しても、船体の回頭運動がシミュレーション結果とよく一致することを確認した。 5.転覆限界安全性判断指針の作成:複数の小型外洋セーリングヨットの排水量、セール面積などの主要目を調査し、主要目一覧表を作成した。さらにこれらの艇に対して完成したシミュレーション手法を適用して転覆限界を求め、安全性判断のための「排水量-転覆限界風速」の指針を完成した。この指針は今後、小型外洋セーリングヨットの転覆防止に役立つものと考えられる。
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