研究課題/領域番号 |
18560784
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リサイクル工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
野中 壮泰 (野中 壯泰) 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (60271102)
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研究分担者 |
平島 剛 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00175556)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | バイオマス / 水熱処理 / 廃棄物再資源化 |
研究概要 |
東南アジアのアブラヤシプランテーションでは、大量の空房(Empty Fruit Bunch,EFB)が有効利用されず廃棄物として廃棄されている。そこで、EFBの有効利用の観点から水熱処理(300℃、>10 MPa)による高品位化の研究を行い以下の知見を得た。流通式の水熱処理において改質液のUV吸収をオンラインモニタリングした結果、フェノール類、フラン類等の油分が抽出されることがわかった。このとき、種々のアルカリを添加すると、抽出開始温度が低温側へシフトし、バイオマスが分解されやすくなり、アルカリ種の差異も見られた。全有機炭素量(Total organic carbon,TOC)の経時変化は吸光度の経時変化と良い相関があった。改質液にはUV活性のないカルボン酸も含まれているが、吸光度とTOCに相関が見られたことから、UV吸収のオンラインモニタリングからTOCを予測することが可能と考えられる。また、回分式の水熱処理の結果、改質液のTOC濃度は、アルカリ添加量に伴い増加し、有機酸も数種定量出来た。そのうち酢酸と乳酸が最も多く、酢酸は全アルカリ濃度でほぼ一定値を示し、乳酸は高濃度になるに従い急激に増加した。油分量は0.217 Mのときにピークを示しそれ以上のアルカリ濃度で減少した。改質液、固体産物両方を加味すると、0.1Mのとき最も油分量が多くなり、そのときの油分転換率は約70%になった。それ以上の濃度では油分量は減少し、高濃度のアルカリ添加は高分子化を促進することが分かった。水熱反応においては投入した試料の脱水反応がおこるが、固体産物の元素分析の結果、この脱水半応がアルカリ触媒によって抑制され発熱量が減少することが分かった。固体中の油分について熱分析を行った結果、アルカリ低濃度の時は500℃付近で急激な燃焼が見られたが、高濃度ではより高温側にシフトしさらにピークもブロードになるなど、低濃度のアルカリ添加量で燃焼特性が良好な固体中油分が得られた。
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