研究課題/領域番号 |
18560789
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
永田 晋二 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (40208012)
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研究分担者 |
土屋 文 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (90302215)
四竃 樹男 (四竈 樹男) 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30196365)
山本 春也 日本原子力研究開発機構, 高崎量子応用研究所, 研究副主幹 (70354941)
藤 健太郎 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (40344717)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,890千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | プラズマ対向材 / 再堆積層 / スパッタリング / タングステン / 水素同位体 / 酸化物 / イオン照射 / 光学的性質 |
研究概要 |
RFプラズマ法および、レーザーアブレーション法を用いて酸化物薄膜試料を作成し、X線による構造解析、イオンビーム分析法による膜厚、組成のキャラクタリゼーションを行ったのち、膜作成時に取り込まれた水素の吸蔵・放出特性と光学的特性との関係について検討を行った。スパッタリングでは金属ターゲットを用いて酸素とアルゴンガスを導入し、C, Si, SiO_2基板上に室温で200-400nmの膜厚で堆積させた。レーザーアブレーションではArF光源を用い酸化物ターゲットを用いて酸素ガスを導入することで組成を変化させた。吸光度変化は可視-赤外の範囲について測定した。水素ガスによる光吸収特性の変化を調べるためには、酸化タングステン薄膜上に触媒層として10-20nmのPdを蒸着した試料を用いた。 酸素分圧を増加させると、ある一定の酸素分圧以上で膜厚方向に均一なWO_3の組成を持つ堆積膜が形成された。堆積膜の酸素濃度がO/W=3.0の組成をしめしたところで、膜中の水素濃度は急増しH/Wの値は約0.8に達する。水素は膜厚方向一様に分布するが、たとえば、酸素濃度の異なる2層構造をもつ堆積膜を作成した場合、水素はWO_3層に蓄積する。酸素および水素濃度のちがいによる構造の違いは、薄膜X線回折図形の変化としても明瞭に観測される。スパッタ堆積膜では、膜中の酸素濃度O/Wが0.3以下の場合には多結晶β-Wが形成されているが、bcc-W(α相)はみられない。酸素濃度がふえるとともにこの長周期構造はくずれてゆき、やがてWO_3の非晶質相があらわれる。PLD法の場合、10^<-5>Pa程度の真空度で作成された堆積膜でもの酸素濃度はO/W〜2と高い値となり、β-W構造のみが検出される。いずれの作成法でもO/W=3の場合には最大H/W=0.8まで水素を含む堆積膜が形成され、ガスクロミック特性を示し、この際に水素の吸・放出を伴うことが明らかとなった。
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