研究課題/領域番号 |
18560794
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
庄司 主 核融合科学研究所, 核融合科学研究所・大型ヘリカル研究部, 助教 (00280602)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,970千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 570千円)
2007年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 炭化水素 / 不純物輸送 / 周辺プラズマ / ダイバータ / 画像計測 / 大型ヘリカル装置 / 中性粒子輸送シミュレーション / 炭化水素分子 / カメラ計測 / モンテカルロ法 / CCDカメラ |
研究概要 |
核融合を起こすプラズマを定常的に維持するためには、主プラズマ中に侵入する不純物(炭素、酸素などの軽元素不純物、あるいは鉄などの重い不純物)を抑制する事、プラズマを取り囲んでいる真空容器壁・ダイバーター板などから放出される不純物を低減する事などが求められている。これらを実現するためには主プラズマからダイバーター板等に到達する熱負荷を有効に除去する方法を確立しなければならない。そのために、炭化水素分子を活用した熱負荷低減方法が提案され、大型のプラズマ閉じ込め装置への適用が望まれる状況にある。 平成18年度では、LHDの外側ポートに可視光測定用カメラを設置して、下側のダイバーター部を観測できるようにした。炭化水素分子から放出される特定波長の光のみを透過する干渉フィルターを装着することにより、様々な実験条件下でのダイバーター部の炭化水素分子の挙動を観測することに成功した。LHDではプラズマ密度を過度に増加させた場合には放射崩壊現象が発生するが、この新しいシステムによって、プラズマ密度の上昇にともないダイバーターレッグ部の下流に存在していた炭化水素分子(CH光)の放射領域が上流部に移動し、放射崩壊の直前にはレッグの根本部付近に滞留することが分かった。この測定結果は放射崩壊の物理的機構の解明および、炭化水素分子によるダイバータ熱負荷低減シナリオを立案するための貴重なデータとなり得る。 平成19年度においては一部予定を変更して、上記の計測結果を説明・解析するための中性粒子輸送コードを並列化する作業を実施した。この作業では計算機の性能を最大限に高めるために核融合科学研究所のLHD数値解析システム(SX-8)を利用してさまざまなベンチマークテストを行った。その結果、計算時間の大幅な短縮および、炭化水素分子の挙動を表す数値計算結果の大幅な信頼性・統計性の向上を図ることに成功した。
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