研究課題/領域番号 |
18560806
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
羽島 良一 日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, グループリーダー (30218432)
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研究分担者 |
飯島 北斗 日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 任期付研究員 (90361534)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,050千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 次世代放射光源 / エネルギー回収型リニアック / エミッタンス / 非慣性空間電荷 / 電子ビーム / 次世代放射光 / ERL |
研究概要 |
超高輝度・超短パルス次世代X線放射光源である ERL 放射光源(エネルギー回収型リニアック;Energy-Recovery Linac=ERL)の実現に必要な電子ビーム動力学の諸問題のうち、入射合流部における非慣性電子相互作用の研究を行った。非慣性電子相互作用は、電子バンチが偏向軌道を通る時に現れる相互作用であり、横方向空間電荷、縦方向空間電荷、コヒーレント放射力などの総称として定義される。これらの相互作用が引き起こす電子バンチのエミッタンス増大は、ERL放射光源で発生する放射光輝度の低下をもたらす。したがって、非慣性電子相互作用は、ERL放射光源における最重要研究課題のひとつである。われわれは、エミッタンス増大を最小にする入射器合流部の最適設計法、非慣性電子相互作用の解析が可能な粒子トラッキングコード、非慣性電子相互作用によるエミッタンス増大の測定手法、について研究を行った。入射器合流部の最適設計法では、合流部出口において、縦方向空間電荷力が作る電子軌道の分散をビームエンベロープと一致させることにより、エミッタンス増大が最小となることを示し、複数の効果(縦方向空間電荷、横方向空間電荷)によるエミッタンス増大が同時に補償されるような入射器合流部の設計が自動的に得られる手法を提案した。非慣性電子相互作用の解析が可能な粒子トラッキングコードは、研究代表者が過去に作成したトラッキングコード(Java)を、高速化と並列化が可能なC言語に移植し、非慣性電子相互作用の計算ルーチンを組み込んだ。非慣性電子相互作用によるエミッタンス増大の測定手法として、ダブルスリット法を採用し、装置の設計と製作を行った。これらの研究の結果、非慣性電子相互作用の効果を最小にするERL入射器合流部の設計法が明らかになり、これを次世代光源であるコンパクトERL、大強度γ線源などの設計に適用した。
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