研究課題/領域番号 |
18570009
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
遺伝・ゲノム動態
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 (2007) 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 (2006) |
研究代表者 |
小野 教夫 独立行政法人理化学研究所, 平野染色体ダイナミクス研究室, 先任研究員 (20291172)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,690千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 染色体 / コンデンシン / 染色体異常 / 細胞周期 / G-バンド / ヒストン修飾 / DNA複製 / コンデンシンI / コンデンシンII / クロマチン / 染色体バンド / リボゾーム遺伝子 / 核小体 / Two-hybrid法 / CAP-D3 |
研究概要 |
コンデンシンは分裂染色体の構築に必須なタンパク質複合体である。高等真核生物では2種類の複合体、コンデンシンIとコンデンシンIIが、それぞれ異なった機能をもちつつ協調して働くことにより、遺伝情報の均等分配が可能な染色体が形成される。本研究では、コンデンシンの機能をさらに追求し、分裂期染色体での分布に関与する因子、疾患との関わりに加えて、間期核における役割を示唆する新たな知見を得た。 (1)従来の臨床細胞遺伝学的方法では、コンデンシンの機能低下による染色体の構築異常を検出できないことを明らかにした。その一方で、DNA複製進行のかく乱、クロマチン構造の変化が起こる条件下では、コンデンシンを除去した細胞は顕著な染色体形態異常を示した。これら結果は、コンデンシン以外の染色体形態を規定する要因の存在を示唆すると共に、コンデンシンが見かけ上の形態よりも染色体の構造を守る働きが強い可能性が示された。 (2)従来の臨床的な染色体検査では検出することができなかった、染色体の構築異常や動態異常を検索する方法を確立した。 (3)コンデンシンIとIIの染色体分布が、細胞遺伝学的なG-/R-バンドや特定のヒストン修飾パターンと関連する傾向があることを見いだした。 (4)コンデンシンIIのクロマチンとの結合はDNA複製と関連している可能性を示した。この結果は、これまで独立した事象として捉えられてきた染色体の形態形成とゲノムの複製が、コンデンシンを介して密接に関連している可能性を示した点で大きな意義がある。
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