研究課題
基盤研究(C)
シロイヌナズナの遺伝子発現プロファイルから葉緑体の分裂子であるARC3やFtsZと共発現している遺伝子群120個を選別し、それぞれの遺伝子破壊株をストックセンターより取り寄せた。それぞれのラインを自家受粉させて得られた種子から、PCRによってホモ変異体の選別を行なった。得られたホモ変異体の葉緑体の表現型(大きさ・細胞内の数)を葉組織の固定・単細胞化後光学顕微鏡下で観察する事により葉緑体の数・大きさが野生型と異なる変異体の同定を行なった。その結果、At1g56050、At1g26230の遺伝子破壊株において細胞内における葉緑体の数が減少しており、大きさが増加していた。これらはこの遺伝子が新規の葉緑体分裂因子である事を示唆していた。また、ARC3タンパク質との相互作用をYeast Two-hybrid systemを用いて解析を行なった。その結果At1g56050はARC3タンパク質と相互作用する事が示された。これらの事よりAt1g56050(GTP-binding protein)は新規葉緑体分裂因子である事が示唆された。葉緑体分裂因子ARC3の変異体であるシロイヌナズナarc3と野生型とを用いたDNA array解析から、変異体と野生型での遺伝子発現の違いはほとんどなく、唯一At5g42825が野生型では発現していないのに対し変異体では高発現していた。At5g42825は明確なコード領域がなくRNAiとして機能している事が考えられる。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 4件)
The Plant Cell 19
ページ: 3157-3169
Plant & Cell Physiology 48
ページ: 1504-1508
Plant &Cell Physiology 48
Plant&Cell Physiology 48