研究課題/領域番号 |
18570058
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
鈴木 雅一 静岡大学, 理学部, 准教授 (60280913)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,110千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ニジマス / カルシトニン / 鰓後腺 / 甲状腺C細胞 / 転写因子 |
研究概要 |
カルシトニン(CT)細胞で発現している特徴的因子について解析するため、サプレッション・サブトラクティブ・ハイブリダイゼーション法により半網羅的解析を行った。その結果、複数得られたものには、CTやCGRPの他に、上皮細胞に特徴的とされるケラチン、カルシウム結合タンパク質のictacalcinや細胞の裏打ちタンパクに結合するとされるprotein4.1などが認められた。その中で、比較的多く得られた分泌性糖タンパク質のclusterinについて抗ペプチド抗体を作製し、免疫組織化学を行った結果、鰓後腺とブロックマン小体で染色が見られた。クラスタリンは内胚葉性上皮細胞由来の内分泌腺の形成に関与している可能性がある。 2004年に、ラット甲状腺C細胞由来細胞株CA77でFoxA2(HNF3 beta)がUSF-1や-2と共にCT遺伝子の発現調節を促進させると報告されていたが、活性促進能はそれほど高くかった。本研究により、ニジマス成魚鯉後腺由来cDNAライブラリーから、転写因子Nkx2.1d、Pax1およびFoxA2をクローニングした。組織分布の解析により、これらの因子が同時に存在するのは鰓後腺だけである可能性が示された。さらに、ルシフェラーゼアッセイにより転写因子のCT遺伝子に対する転写活性化能を解析したところ、3種類の因子が協調してCT遺伝子の上流6kbpの領域に働きかけて転写を著しく促進することが判明した。無脊椎物が脊椎動物に進化してまもない内に、これら3つの転写因子が1つの細胞で発現するようになり、CTを多量に合成する内分泌細胞が誕生したと推察される。
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