研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、ディファランシャルディスプレイ法および酵母Two-hybridを用いてクローニングした新奇分子であるTektin4とSpetex-1を中心として、精子鞭毛を構築する分子骨格構造の一端を明らかにする事である。我々は、精子鞭毛の中片におけるSpetex-1とTektin4の局在を免疫電顕を用いてナノスケールレベルで解析し、Tektin4は外側緻密線維の皮質表層に局在し、一方Spetex-1は外側緻密線維に付属する衛星線維の構成成分であることを見いだした。さらにTektin2についても同様の実験を行ない、Tektin2が外側緻密線維の全表層に結合していることを明らかにした。さらに新規分子Tektin5をクローニングし、この分子が精子中片ミトコンドリア鞘の内側に局在することを明らかにした。また、精子鞭毛を構築する未解析分子Gc1-2遺伝子をみいだし、この分子がTektin4と同様に外側緻密線維の皮質表層に局在することを明らかにした。また、生化学的手法によって精子タンパク質を(a)形質膜・ミトコンドリア鞘分画、(b)軸糸分画、(c)外側緻密線維分画、および(d)線維鞘分画に分別し、Tektin2,Tektin4,Tektin5,Gcl-2,Spetex-1が6M尿素によって可溶化される外側緻密線維の成分であることを明らかにした。Tektin4とSpetex-1の2分子間相互作用を培養細胞へのトランスフェクションによって解析し、2つの分子が培養細胞内において相互作用することを確認した。また、酵母Two-Hybrid法を用いた遺伝子探索によって、Tektin2およびTektin5と相互作用する可能性がある候補遺伝子を複数クローニングし、これら分子の精子内局在を検討する事によって、精子鞭毛を形づくる分子ネットワーク研究のさらなる進展が期待できる。
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