研究課題/領域番号 |
18570104
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
|
研究機関 | 信州大学 (2007) 新潟大学 (2006) |
研究代表者 |
藤井 博 信州大学, 農学部, 教授 (90165340)
|
研究分担者 |
柴田 実 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (50196432)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
4,110千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | シグナル伝達 / 遺伝子 / 発現制御 / 脂肪酸 / 胆汁酸 / 脂質 / 核内受容体 / トランスポーター |
研究概要 |
生体の恒常性維持における、核内受容体PPARおよびFXRシグナルの機能を明らかにするために、リガンド特異的トランスポーターFABP(FABP5.FABP6)による核内受容体(PPAR/FXR)シグナルの機能解析をし、以下の成果を得た。 1.核内受容体FXRによる新規胆汁酸シグナルの解析 FXRを介する新規胆汁酸シグナルを探索するため、卵巣におけるI-BABP、ISBTおよびFXRの発現を詳細に解析した。また、卵巣における胆汁酸代謝の有無を検討するため、卵巣組織抽出物のLC/MS解析をした。その結果、回腸に比べて量的には少ないものの、胆汁酸の存在が確認された。卵巣における胆汁酸シグナルの機能については不明であるが、卵巣の分化過程で、FXRを介する胆汁酸シグナルが活性化されることが示唆された。更に、FXRの新規標的遺伝子として、胆汁酸トランスポーターOSBα/βを同定した(Pharmaceutical Res.24:390-398,2007)。 2.癌の発生・転移における核内受容体PPAR/FXRシグナルの機能解析 前立腺癌の転移能獲得における脂肪酸トランスポーターC/E-FABP/FABP5の機能を、siRNAによる抑制実験で解析した。安定トランスフォーマントをスクリーニングした後、FABP5の発現レベルと癌の転移能の関係を解析した。また、FABP5の細胞内局在と癌の悪性度の関係についても検討した(Int.J.Oncol32:767-775,2008)。 また、胆汁酸トランスポーターFABP6が大腸癌で高発現していることを見出した(Clin.Cancer Res.12(17):5090-5095,2006)。3.新規核内受容体PPARシグナルの解析 神経再生時に重要な機能を果たしている成長円錐のプロテオーム解析で、PPARのリガンド分子(脂肪酸)の輸送に関わっているFABP(FABP5およびFABP7)が、成長円錐で高発現していることを見出した。また、各々のFABPの機能を解析するために、siRNAによる抑制実験を行った。更に、FLAGタグ付きベクターに各FABP遺伝子を組み込んだDNAコンストラクトを構築し、各FABPと相互作用するタンパク質を探索した。
|