研究課題/領域番号 |
18570176
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岩本 亮 大阪大学, 微生物病研究所, 准教授 (10213323)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,020千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | HB-EGF / EGFR / ErbB / HSPG / Snail / 心臓弁形成 / 細胞間情報伝達 / 細胞外マトリックス / 細胞・組織 / 発生・分化 / 増殖因子 |
研究概要 |
HB-EGFはEGFファミリーに属するヘパリン結合性の増殖因子であり、EGFRを介して細胞にシグナルを伝達する。これまでのHB-EGFノックアウト(KO)あるいは非切断型変異HB-EGFノックイン(UC)マウスなどの変異マウスを用いた解析から、分泌型HB-EGFは心臓弁形成後期リモデリング過程において、間質細胞の増殖を抑制しているということを明らかにしてきた。そこで本研究ではHB-EGFによる心臓弁間質細胞の増殖抑制に関わる分子機構の解析を行い、以下のことを明らかにした。 1.心臓弁形成過程におけるHB-EGFとヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)との相互作用の重要性を解明する目的で、HSとの結合能を欠いた変異HB-EGF発現ノックイン(ΔHB)マウスの作製及び表現型解析と、各種変異マウス由来弁間質細胞の初代培養系を用いたin vitro解析を行った結果、HB-EGFによる間質細胞の増殖抑制には、HB-EGFと心臓弁間質におけるHSPGとの相互作用が必須であることがわかった。また発生過程心臓弁間質には少なくとも9種類のHSPGが発現していることがわかった。 2.心臓弁形成過程でHB-EGFの下流で機能する因子の探索の結果、これまで内皮-間葉転換に重要であることが知られている転写因子の一つSnailが、HB-EGFの下流で細胞増殖抑制にも機能していることを表現型解析及び心臓器官培養系による解析から明らかにした。 3.心臓弁形成過程とは別の新たなHB-EGFによる細胞増殖抑制過程として、周産期肺胞形成過程を見出した。さらにこの過程では、分泌型HB-EGFが機能する心臓弁形成過程とは異なり、膜結合型HB-EGFが機能していることがUCマウスの解析から示唆された。
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