研究課題/領域番号 |
18570199
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 邦明 大阪大学, 微生物病研究所, 特任研究員 (70311305)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,110千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 線虫 / 初期胚 / 細胞極性 / 発生 / WNTシグナル / 極性 |
研究概要 |
細胞の非対称分裂は、多細胞生物における細胞種の多様性を生み出すのに必要不可欠な現象である。その非対称性(極性)を誘起するシグナル伝達経路の一つとして、Wntシグナルは広く研究されている。Wntシグナル経路の分子群は古くから同定されているが、その極性形成における作用機序については不明な点が多い。本研究課題の目的は、形質膜におけるWntリガンドの結合によるFz受容体の活性化が、最終的に核内のターゲット遺伝子の転写調節として変換されるシグナル伝達現象を分子レベルで理解することである。この作用機序を解析するため、本研究では以下の実験を行った。 最初に、新たなWntシグナル伝達経路の制御分子を見いだすため、この経路の主要なエフェクターであるβ-Cateninの温度感受性変異株を用いたサプレッサー遺伝学を行なった。サプレッサー株の多くは、β-Catenin分子内に2つ目の変異が入り、立体構造を再安定化させていると考えられるものであった。β-Catenin分子自身以外のサプレッサーとして、Wntシグナル経路の下流で働くPOP-1/TCF/LEFの機能低下型変異株が同定され、この系が機能していることが示唆された。さらに他のアリルについても遺伝子マッピングを続け、たんぱく質の分解経路で作用すると考えられる未解析の分子が同定された。 続いて、申請者の所有する温度感受性変異株ライブラリーの中から、このシグナル経路の動態に影響を与える2種類の変異株を同定した。1つはキネシンと相同性を持つ分子klp-18であり、POP-1/TCF/LEFの核内移行に重要であることが示唆された。もう1つの分子は、ユビキチン付加酵素複合体の1つのサブユニットelc-1であり、Wntシグナルの入力に関与していることが示唆された。ここで得られた知見は、Wntシグナル経路の研究に新たな展開を与えることが期待される。
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