研究課題/領域番号 |
18580042
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物病理学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
玉田 哲男 岡山大学, 資源生物科学研究所, 非常勤研究員 (10281156)
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研究分担者 |
近藤 秀樹 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助教 (40263628)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | Beet necrotic yellow vein virus / Polymyxa betae / Beta vulgaris / 菌伝搬性 / RNAサイレンシング / ウイルス抵抗性 / GFP標識ウイルス / テンサイ |
研究概要 |
Beet necrotic yellow vein virus(BNYVV;Bnyvirus属)は、5種の分節ゲノムからなり、Polymyxa betaeによって伝搬される。本研究は、この媒介に関与するウイルス遺伝子の機能および伝搬機構を明らかにすることを目的とする。ウイルスの増殖過程を可視的に観察できるGFP標識ウイルスの構築を行った。RNA2外被タンパク質リードスルー領域にGFPを挿入したウイルスは効率よく感染し、安定してGFPの発現が観察された。しかし、GFP標識ウイルスはP.betaeによって伝搬されなかった。当初の目的であるGFPウイルスを用いたP. betaeのウイルス獲得、感染実験は不成功に終わった。このGFP標識ウイルスを用いて、全身感染宿主におけるウイルスの移行様式、組織内分布を観察した。その結果、汁液接種によって葉に接種されたウイルスは、地上部の葉ではウイルスは皮層細胞から維管束組織への侵入が困難であること、また根に接種されたウイルスは、逆に維管束組織から非維管束組織への脱出が困難であることがわかった。このことが、一般に菌伝搬性ウイルスが地下部の根に局在し、地上部に移行できにくい理由と考えられた。P31タンパク質(RNA4)の機能解析を行ったところ、p31はP. betae伝搬性の効率性を高めること、ある特定の宿主では病徴を強めることおよび根特異的にRNAサイレンシングの抑制に貢献していることが明らかにされた。さらにp25タンパク質(RNA3)の機能について解析した結果、抵抗性の品種特異性を決定しているタンパク質が同定された。一方、抵抗性植物の葉では、顕著なウイルスの増殖抑制がみられたが、P. betaeで接種された根では増殖抑制はみられなかった。すなわち、地上部の葉と地下部の根ではウイルスに対する抵抗反応が異なることがわかった
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