研究課題/領域番号 |
18580097
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用生物化学
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研究機関 | 九州産業大学 |
研究代表者 |
満生 慎二 九州産業大学, 工学部, 准教授 (70320140)
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研究分担者 |
境 正志 九州産業大学, 工学部, 教授 (70069516)
岡 達三 鹿児島大学, 農学部, 教授 (50116795)
後藤 正利 九州大学, 農学部, 助教 (90274521)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,760千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 異常プリオン / ケラチナーゼ / プロテアーゼ / Nocardiopsis sp. |
研究概要 |
本研究は、放線菌の産生する異常プリオン分解酵素(NAPase、E77)の機能解明および食の安全への適応について研究を行い、以下の4つの結果を得た。 1)異常プリオン分解酵素の発現系を構築し、変異体酵素の特異性解析を基に、機能発現部位を推定した。 2)異常プリオン分解酵素の立体構造を明らかにし、作用機序モデルを提唱した。 NAPaseの化学修飾を行い、難分解性基質(ケラチン、異常プリオンタンパク質)に対する特異性の変化を解析した結果、塩基性アミノ酸の修飾により分解能や吸着能が低下することが明らかとなった。NAPaseの立体構造の情報をもとに部位特異的変異の導入を行い、それら変異体の難分解性基質に対する特異性の変化を解析した結果、異常プリオン分解酵素は、活性部位とは独立した難分解性タンパク質結合部位を有している可能性が示唆され、難分解性タンパク質結合部位による分解能発現モデルを提唱した。 3)異常プリオン分解酵素阻害剤のスクリーニングを行い、安全かつ新規な阻害剤を発見した。 異常プリオン分解酵素の食の安全への適応検討を行い、異常プリオン酵素は羊腸のケージング混入異常プリオンを速やかに分解するが、長時間の反応によりケージングを劣化させることが明らかになった。新規かつ安全な異常プリオン分解酵素阻害剤のスクリーニングを行った結果、ゴーヤおよびニンニクの抽出液に新規阻害剤存在を認め、精製を行った。更に、構造機能解析を目的に、それら阻害剤の部分構造を明らかにした。 4)異常プリオン分解酵素生産微生物の同定を行い、新規種であることを明らかにした。 異常プリオン分解能を有する好アルカリ性放線菌TOA-1株の同定を、形態学的・生理学的特性および遺伝子解析を行った結果、Nocardiopsisに属する新規種であることを明らかにした。
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