研究課題/領域番号 |
18580139
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学・森林工学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
梅木 清 千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 准教授 (50376365)
|
研究分担者 |
本條 毅 千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 教授 (60173655)
林 恩美 千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 助教 (60376366)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,860千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | 森林生態・保護・保全 / 森林管理・政策 / モデル化 / 樹種別サイズ分布動態 / 地理情報システム |
研究概要 |
北海道有林固定成長量測定地のデータセットから解析に適した天然林での観察データを選択し、北海道天然林の主要10種(トドマツ、ミズナラ、イタヤカエデ、シナノキ、ブナ、ウダイカンバ、エゾマツ、ハリギリ、シラカンバ、ホオノキ)のデモグラフィーのパラメータ(直径成長速度・枯死率・新規加入速度)を算出した。物理的環境・他個体との相互作用・個体サイズの効果を考慮に入れて、3つパラメータを解析した。直径成長には個体サイズと他個体との競争の効果が顕著に表れていた。物理的環境の効果は種によって異なった。成長速度と異なり、枯死率では種を超えた共通のパターンが弱かったが、成長が盛んな樹木は枯死率が小さいという傾向は認められた。新規加入速度も種によってパターンは様々で、共通の反応は強くなかった。しかし、林分全体の胸高断面積合計とは負の関係があるなど興味深いパターンが認められた。これらの解析によって得られた統計モデルでは、成長速度・枯死率・新規加入速度の競争や環境に対する依存性が考慮されているので、得られたモデルは北海道各地で樹木の挙動を推定するため使用できる。これらのモデルを使用して、北海道の天然林の樹種別サイズ分布動態モデルを構築した。 樹種ごとにサイズ分布動態をGIS上でシミュレートするプログラムを、GISソフトウエア(ArcGIS ver.9.1)に組み込まれたプログラミング言語(VBA)によって作成した。このプログラムは、地図上で指定した地点の物理的環境(気象条件・地形条件)を、環境条件を保持するレイヤーから読み込み、森林内の個体間競争の強さなども考慮しつつ樹木個体の成長速度・枯死率を計算する。このソフトウエアでは、間伐のシミュレーションもできる。ソフトウエア使用者は、対象森林の物理的環境を数値的に把握していなくても、将来のサイズ分布を予測できる。また、様々な間伐計画を仮想的に実行し最適な計画を選択することができる。
|