研究課題
基盤研究(C)
本研究の課題は、(a)中国人民元の切り上げ、(b)WTO体制下におけるFTAの急速な増加、(c)世界の主要な農業地帯となっている(半)乾燥地帯における地下水資源の枯渇(またそれらの変化に伴う政策)が、世界の農畜産物市場にどのような影響を与えるかを、我々がこれまでに開発した実践的な国際貿易空間均衡モデルとそのための計算機プログラムを利用して分析することであり、研究成果報告書の概要は次のとおりである。第一に、(a)に関する研究成果として論文[1]を(論文番号は「11.研究発表」を参照)、(b)に関連する研究成果として論文[2]を、既に公表しているが研究成果報告書には収録していない。なお(b)の研究は私の平成20〜23年度の科学研究費による研究(基盤研究(C)課題番号20580255)へ発展的に引き継がれる。第二に、本研究をさらに発展させる上で重要な分析手法の一つとして、世代別消費パターンの違いを考慮した需要関数の推計に関連する、コウホート分析に関する論文[3]と[4]を既に公表している。これらの論文は最近公表されたばかりなので、研究成果報告書にも収録している。第三に、(c)に関連する研究成果である論文[5](簡単のため雑誌論文形式で表示)を研究成果報告書に収録している。論文[5]では、穀物によるバイオエタノール生産の急増、穀物貿易における海上運賃や国内流通経費の大幅かつ急速な上昇、中国など開発途上国の経済成長による穀物需要構造の急速な変化、地球温暖化に伴う旱魃などの異常気象の穀物生産への影響の拡大、などに代表される穀物需給構造の近年の急速な変化に注目し、そのような穀物需給の構造変化が、世界穀物市揚にどのような影響を与えているかを、3生産物の国際貿易空間均衡モデルを利用したシミュレーション分析によって計量的に分析している。この問題は今や世界の食料問題として注目されつつある。
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すべて 雑誌論文 (16件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (3件)
社会科学年報(専修大学社会科学研究所) 42号
ページ: 69-99
平成18年度〜平成19年度科学研究費補助金(基盤研究(C))課題番号18580235研究成果報告書(川口雅正『国際農畜産物市場の政策シミュレーション分析-国際貿易空間均衡モデルによる分析-』全158頁)
ページ: 4-119
The ShakaikagakuNenpo(The Annual Bulletin of Social Science edited by the Institute for Social Science, Senshu University) No.42
120006785884
(a report book)
ページ: 1-158
専修大学社会科学研究所『社会科学年報』 第42号
川口雅正『平成18年度〜平成19年度科学研究費補助金(基盤研究(C))課題番号18580235研究成果報告書』(全158頁)
専修経済学論集 42巻1号
ページ: 1-44
Senshu Koizaigaku Ronshu(Economic Bulletin of Senshu University) Vol.42, No.1
120006791869
専修経済学論集 第42巻第1号
農業経済論集 56巻2号
ページ: 27-37
ページ: 67-69
Review ofAgricultural Economics Vol.56, No.2
10017331027
農業経済論集 第56巻第2号
New Empirical Industrial Organization & the Food System, (edi. by H.M.Kaiser and N.Suzuki)(Peater Lang Pub., Inc., New York) Chapter9
ページ: 231-248
(of a report book[5]above)