研究課題/領域番号 |
18580245
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
農業土木学・農村計画学
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
長谷川 修一 香川大学, 工学部, 教授 (00325317)
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研究分担者 |
向谷 光彦 高松工業高等専門学校, 准教授 (10311094)
岡林 宏二郎 高知工業高等専門学校, 准教授 (70185461)
山中 稔 香川大学, 工学部, 准教授 (50264205)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,010千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 地盤工学 / 動土質 / 土構造物 / 土質力学 / 物理探査 / ため池 / 堤体 / 表面波探査 / 常時微動測定 / 非破壊探査 / S波速度 / 卓越周期 / 増幅率 |
研究概要 |
本研究は、老朽化ため池堤体の非破壊探査技術(高精度表面波探査,常時微動測定)を用いた耐震性評価技術の確立を目的として、香川県内のため池堤体の調査を実施した。そして得られた現地調査データと、ため池堤体土試料による各種室内土質試験(物理・動的力学試験)を実施して、それらの相関を得てきた。本研究は、これら非破壊探査技術を用いた現地調査と、室内土質試験による堤体土の物性評価から、提案する評価技術の解析精度向上と技術の確立を図ろうとするものである。 本研究によって、ため池堤体を対象として表面波探査を行った結果、堤体内に施工された地盤改良(遮水グラウトに起因すると考えられるS波速度の高いゾーンを検出することができた。また、堤体部と地山の境界を明瞭に判別することができた。このようにS波速度の変化から土質境界の推定を行うことが可能である。しかし、ゆるみや弱層部等の局所的な低速度域を抽出することはできなかった。 一方、堤体の締固め(密度)指標であるS波速度と揺れやすさ指標である卓越周期は、いずれも堤高やため池型式と相関関係が見られることから、これを指標として耐震性の高いグループと低いグループに分けることが可能と考えられる。 ため池堤体試料を用いての、各種土質物性とS波速度との相関について本研究によって明らかにすることができた。特に、ため池堤体土(マサ土)の一軸圧縮強さとの相関式は、今後の研究の進展に大きく貢献できる指標であると考えている。 今後、ため池堤体の耐震性評価手法として確立していくには、さらに調査データを蓄積するとともに、堤体材料を用いた動的試験結果を解析に反映させ、動的解析による数値解析での検討を行う必要があると考えている。
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