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低酸素ストレスに対する無酸素耐性機構を利用した青果物の鮮度保持に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18580254
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 農業環境工学
研究機関東京大学

研究代表者

川越 義則  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (80234053)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,830千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワード呼吸速度 / ホウレンソウ / 真空予冷 / 呼吸抑制効果 / 農業工学 / ポストハーベスト工学 / 呼吸代謝 / 呼吸商 / 嫌気呼吸
研究概要

真空予冷は、副次的に酸素濃度約0.15%の低酸素環境が15分程維持される。そこで、この低酸素環境を利用して一時的な低酸素ストレスによる青果物の鮮度保持効果を呼吸速度の観点から検討した。市販のホウレンソウを用いて、20℃において窒素をチャンバ内へ流入させ酸素濃度が0.15%まで降下した時点でチャンバを密閉し、流入開始から所定の時間経過後に大気を用いて換気して大気条件で48時間貯蔵した低酸素処理区と大気条件のまま48時間貯蔵した対照区の呼吸速度を比較した。その結果、低酸素処理が30、40、50分では、ほぼ同程度の呼吸速度抑制効果があること、20分区では貯蔵初期においてその効果が得られにくいことが分かった。また、実験終了後の外観評価より、50分区には葉面に水浸状の障害がみられ、40分以下の区では障害が観察されず良好であった。別の品種で同様の実験を行ったところ、50分でもあまり効果がみられなかった。4時間大気条件下で貯蔵後に酸素濃度0.15%で5時間貯蔵した結果、酸素濃度0.15%下での酸素吸収速度は、大気条件下に対し1/2程度まで低下した。また、呼吸商は大気条件下では約0.8であり、酸素濃度0.15%下では約1.4まで上昇した。よって、酸素濃度0.15%は限界酸素濃度以下であることが推察され、長時間この環境に曝される場合、嫌気呼吸を招く可能性が高い。また、外観評価でみられた50分区における障害は嫌気呼吸によるものと考えられ、低酸素処理時間が40分と50分の間に、嫌気呼吸による障害が外観に現れるか否かの許容時間が存在していることが示唆された。したがって、真空予冷は低酸素環境による呼吸抑制効果を持つことが分かったが、品種によってはその効果の度合いが異なることが示唆された。今後、品目や温度、圧力条件、処理時間を踏まえて検討していく必要がある。

報告書

(3件)
  • 2007 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 低酸素環境下におけるホウレンソウの呼吸特性および嫌気呼吸による障害2007

    • 著者名/発表者名
      一色淳之介, 川越義則, 牧野義雄, 大下誠一
    • 学会等名
      第43回農業機械学会関東支部年次大会
    • 発表場所
      栃木県那須塩原市
    • 年月日
      2007-07-10
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 低酸素環境下におけるホウレンソウの呼吸特性および嫌気呼吸による障害2007

    • 著者名/発表者名
      一色淳之介, 川越義則, 牧野義雄, 大下誠一
    • 学会等名
      第43回農業機械学会関東支部年次大会
    • 発表場所
      那須塩原
    • 年月日
      2007-07-09
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2007 研究成果報告書概要
  • [学会発表] Respiratory Property and Anaerobic Respiration Injury of Spinach during Low Oxygen Storage2007

    • 著者名/発表者名
      J. unnosuke ISSHIKI, Yoshinori KAWAGOE, Yoshino MAKINO, Seiichi OSHITA
    • 学会等名
      The 43^<rd> Annual meeting of Kanto Branch, JSAM
    • 発表場所
      Nasushiobara
    • 年月日
      2007-07-09
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2007 研究成果報告書概要

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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