研究課題/領域番号 |
18580288
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
谷口 和之 岩手大学, 農学部, 教授 (70148089)
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研究分担者 |
山本 欣郎 岩手大学, 農学部, 教授 (10252123)
谷口 和美 北里大学, 獣医畜産学部, 講師 (00171843)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 獣医学 / 脳・神経 / 細胞・組織 / 嗅覚 / フェロモン |
研究概要 |
鋤鼻器はフェロモン受容をする器官であり、鋤鼻器に存在する感覚ニューロンは副嗅球に投射する。副嗅球からは扁桃体を経由して視床下部の内側視索前野に投射し、視索前野のGnRH神経を介して性ホルモンの分泌を制御していると考えられている。また、隆起漏斗系のドーパミン細胞は腺性下垂体の性ホルモンの放出を抑制することが知られている。したがって、鋤鼻器を除去すると、視床下部のGnRH神経やTH神経の密度や分布が変化し、生殖制御機構に影響を与えることが予測される。そこで、ラットの鋤鼻器を除去し、視床下部におけるLHRHニューロンおよびTHニューロンの免疫組織化学的変化を検索した。材料として鋤鼻器除去後64日、98日、164日の雄ウイスターラットの視床下部を用いた。 これらの陽性細胞数や陽性線維の分布密度には、鋤鼻器除去個体とコントロールの間にGnRH1陽性反応、GnRH3陽性反応ともに基本的な差異は認められなかった。TH陽性神経細胞・線維では、嗅結節(OT)の陽性線維、第三脳室周辺の陽性細胞や陽性線維の分布に鋤鼻器除去の影響は認められなかった。中枢神経系におけるGnRH神経およびTH神経は鋤鼻器除去の影響をほとんど受けなかったが、GnRH3陽性神経・線維はわずかではあるが増加傾向にあることがわかった。このことから、鋤鼻器除去から64日以上経過した個体では、中枢神経系での性ホルモン分泌機構に対する影響は少ないと考えられる。
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