研究課題/領域番号 |
18580293
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
中原 桂子 宮崎大学, 農学部, 准教授 (90315359)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,890千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ニューロメジンU / ニューロメジンS / 視交叉上核 / バゾプレッシン / 抗利尿作用 / 生体リズム / 生体時計 |
研究概要 |
これまでの研究においてニューロメジンU(NMU)のmRNA発現は視交叉上核腹内側部に、またニューロメジンS(NMS)mRNA発現は背外側部に局在していた。視交叉上核の細胞には光受容部と時計発振部に分別されるが、それらはバゾプレッシンとVIPニューロンからそれぞれ構成されている。そこで、NMUとNMSの免疫陽性細胞とバゾプレッシン、VIPに対する陽性細胞の関係を調べるため、それぞれの抗体で2重染色を行った。その結果、NMUやNMSの抗体ではこれらを検出することはできなかった。そこで、NMUとNMSを投与した時のcFos発現がバゾプレッシン、VIPのいずれに認められるかを検討した結果、バズプレッシン細胞に発現していることを確認できた。さらに、興味深いことに、NMUやNMS投与によるcFos発現は視索上核や室傍核のバゾプレッシン細胞にも発現した。そこで、バゾプレッシンに対するNMUやNMSの作用を検討した結果、NMUやNMSにより、バゾプレッシンの分泌が亢進すること、また夜間の尿量が減少することが判明した。この抗利尿作用はNMUよりもNMSの方が著しく強いものであった。以上の結果から、NMSが生理的にバゾプレッシンを介して尿量を調節していると推測された。 また、NMSの摂食に対する機序について検討した。その結果、NMSの摂食抑制作用はNMUに比較すると極めて強く、作用は単一投与でも2日間に渡って継続した。次に、NMSによる摂食抑制機序を検討したところ、NMSの脳室内投与が室傍核においてCRHmRNAおよび弓状核においてPOMCmRNAを増加した。このことから、NMSの摂食抑制作用はNMUと異なり、弓状核POMC細胞にも作用していることが推測された。
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