研究課題/領域番号 |
18580300
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
小川 健司 独立行政法人理化学研究所, 辻本細胞生化学研究室, 専任研究員 (50251418)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | アクチビン / T細胞 / マクロファージ / マウス / 免疫担当細胞 / IgG |
研究概要 |
アクチビンは、細胞の増殖・分化などの調節に働く多機能因子である。我々は、免疫担当細胞におけるアクチビンの作用に着目し、ヘルパーT細胞におけるアクチビン産生とその機能についての研究を進めた結果、アクチビンAは液性免疫に重要な役割を果たすタイプ2ヘルパーT細胞(Th2)の活性化にともなって特異的に産生される事が示された。この結果は、アクチビンAがアレルギーや抗体産生などのTh2が引き起こす免疫応答に重要な役割を果たしている可能性を示唆するものである。我々は、Th2が産生するアクチビンAのマクロファージに対する作用について検討した。マクロファージは、自然免疫と獲得免疫の双方に重要な免疫担当細胞である。近年、ヘルパーT細胞がタイプ1(Th1)とタイプ2(Th2)に分類されるのと同様に、マクロファージも機能的に異なる二種類のタイプ(M-1およびM-2)に分化する事が知られる様になって来た。我々は、アクチビンAがマクロファージの分化に働く可能性を検討した。先ず、IFN-γが誘導するマウス腹腔内マクロファージおよびマクロファージ様細胞株RAW264.7細胞のNO^2-産生に対するアクチビンAの効果を検討した。他の代表的なTh2サイトカインと同様、アクチビンAはIFN-γが誘導するNO^2-の生産を抑制する事が明らかとなった。M-2マクロファージのマーカーであるarginase-1のmRNA発現は、アクチビンAによって上昇した。一方、IFN-γによって誘導されるM-1マクロファージのマーカーであるiNOSのmRNA発現は、アクチビンAによって阻害された。これらの結果から、アクチビンAはマクロファージのM-2への機能的分化に働くTh2サイトカインである事が明らかとなった。
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