研究課題/領域番号 |
18580309
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
真木 一茂 京都大学, ウイルス研究所, 講師 (10311424)
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研究分担者 |
生田 宏一 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (90193177)
上田 正道 京都大学, ウイルス研究所, 助教 (50115797)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,890千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | サイトカイン / シグナル伝達 / γδT細胞 / グルココルチコイド / γδ T細胞 / 樹状細胞 |
研究概要 |
我々はインターロイキン7受容体(IL-7R)がγδT細胞の分化に必須であり、下流シグナルにおいてSTAT5がTCRγ遺伝子座のV-J組換えを誘導することを明らかにした。我々は、STAT5の活性化に必須と考えられているIL-7Rα鎖細胞質内領域のチロシン残基をフェニールアラニンに置換した変異型IL-7Rα鎖(IL-7Rα-FFFF)を作製後、IL-7Rシグナルを解析した。IL-7依存性リンパ球細胞株preBR1にキメラ受容体hIL-4R/mIL-7R-FFFFを導入し、hIL-4刺激によってJγgermline転写が誘導される系を確立した。その結果、IL-7R-FFFFシグナルによりSTAT5のチロシンリン酸化が誘導されること、またこのチロシンリン酸化はMEK1/2阻害剤UO126によって抑制されることが明らかになった。MEK1/2がSTAT5をチロシンリン酸化する可能性について検討したところ、MEK1によってSTAT5が直接チロシンリン酸化され、STAT5のDNA結合能も増加することが明らかになった。さらに、胎児胸腺器官培養法を用いた解析により、MEK1/2阻害剤UO126はIL-7R-FFFFシグナルによって誘導されるγδT細胞の分化とVγ-Jγ組換えを阻害することが明らかになった。以上のことから、IL-7RはIL-7Rα鎖細胞質内のチロシン残基のリン酸化を介したSTAT5活性化経路のみならず、MEK1/2を介してSTAT5を活性化しTCRγ遺伝子座におけるV-J組換えを制御することが示唆された。以上の研究成果については、現在国際雑誌に投稿中である。また、我々はグルココルチコイド(Dex)により、T細胞上のIL-7Rの発現が亢進することを明らかにしている。一方、B細胞では末梢のB細胞は全くIL-7Rを発現しないことから、B細胞におけるIL-7Rの機能については注目されていなかった。ところが、本研究で、末梢のナイーブB細胞では全く発現しないIL-7Rがグルココルチコイド処理により高レベルに誘導されることが明らかになった
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