研究課題/領域番号 |
18590006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
河野 功 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (20038607)
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研究分担者 |
田中 隆 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (90171769)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,890千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ツチトリモチ / ヒアルロニダーゼ / リポキシゲナーゼ / ウシ睾丸 / 大豆リポキシゲナーゼ / コーヒー酸 / クマル酸 / ガロ酸 / 生活習慣病 / 抗酸化活性 / 酵素阻害活性 / キイレツチトリモチ / ヒアルロニダーゼ阻害活性 / ポリフェノール / リポキシゲナーゼ阻害活性 |
研究概要 |
新規健康食品を開発することを目的に、これまで薬用としての記載がない日本南西部に自生するツチトリモチ科植物ツチトリモチ(Balanophora japonica)やキイレツチトリモチ(B.tobiracola)が、栄養補助食品として利用可能かどうか化学的裏付けを検証する目的で研究を開始した。 本植物は地下部と地上部併せて10cmほどの小さなきのこに似た寄生植物であり、有毒ではない。予備的試験では多量のポリフェノールの存在が示されたので、地上部と地下部を別々に成分検索した。一部共通成分は確認されたが、いずれも共通してグルコースのコーヒー酸やクマル酸あるいはガロ酸などのエステル化合物を主成分とし、その結合様式が異なることを明らかにした。 一方、生体の細胞外マトリックスに観られるヒアルロン酸は生体の超高分子複合体であり、ヒトの体の潤滑油として重要な役割を担っている。また、炎症に係わるロイコトリエンをアラキドン酸から生成するときに必要な酵素がリポキシゲナーゼであり、本酵素の生成を抑えることにより炎症を抑えることが出来る。 以上の観点から、ツチトリモチのポリフェノール成分についてヒアルロニダーゼ及びリポキシゲナーゼ阻害活性を測定した。その結果、成分間の構造的差異はそれほど無いにもかかわらず、活性の程度にはかなりの差が観られた。いずれにしても、ツチトリモチのポリフェノール成分総体として充分健康補助食品として利用可能である裏付けが示された。この中で特にグルコースの1,3ジカフェオイル化合物のヒアルロニダーゼ阻害活性が、また、1-caffeoyl-2-galloyl-glucoseのリポキシゲナーゼ阻害活性がそれぞれ強いことが判った。
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