研究課題/領域番号 |
18590007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
中島 誠 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (50207792)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,880千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 480千円)
2007年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 有機化学 / 合成化学 / 触媒・化学プロセス / 有機工業化学 / 不斉合成 / ホスフィンオキシド / アリル化反応 / アルドール反応 / リン酸化反応 / シリカート / 蝕愛 / 不斉合成反応 / シリルエノールエーテル / 立体選択性 |
研究概要 |
塩基により活性化されたシリカートに基づく新規触媒反応を探索した結果、以下の成果を得た。1.光学活性なビナフトラートが、トリアルコキシシリルエノールエーテルとアルデヒドの不斉アルドール反応の触媒となることを見出した。また、四置換エノールエーテルを用いることにより、第四級不斉炭素中心の構築に有用であることを見出した。これは、第四級不斉炭素を含む連続する2つの不斉中心を一挙に構築できることから、複雑な構造を有する生物活性物質の合成に、新たな方法論を提供するものである。2.光学活性なホスフィンオキシドBINAPOが、トリクロロシリルエノールエーテルによるアルデヒドの不斉アルドール反応の触媒となりうることを見出していた。E-エノールエーテルからはanti-体が、Z-エノールエーテルからはsyn-体が得られることから、本反応は6員環椅子型遷移状態を経由して進行することが示唆される。3.光学活性なホスフィンオキシドBINAPOが、Abramov型リン酸化反応の不斉触媒となることを見出した。本反応は、Abramov型不斉リン酸化反応としては初めての例である。4.カルボニル化合物から系内で調製したトリクロロシリルエノールエーテルを用いることにより、別途エノールエーテルを調製しない、2つのカルボニル化合物からの直接的アルドール反応が進行することを見出した。そこで、BINAPOを不斉触媒としてシクロヘキサノンとベンズアルデヒドの直接的不斉アルドール反応を試みたところ、高い化学収率、高い立体選択性で目的物が得られることが分かった。本法は、不斉アルドール反応の新たな一手法を提供したのみならず、ホスフィンオキシドの有機触媒としての新たな可能性を提示している。
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