研究課題/領域番号 |
18590074
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
杉浦 隆之 帝京大学, 薬学部, 教授 (40130009)
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研究分担者 |
山下 純 帝京大学, 薬学部, 准教授 (80230415)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,010千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | カンナビノイド / 2-AG / アナンダミド / 炎症 / 免疫 / 樹状細胞 / マクロファージ / ナチュラルキラー細胞 / 2-アラキドノイルグリセロール / モノアシルグリセロール / アレルギー / マリファナ / 抗炎症薬 / 脂質メディエーター / エイコサノイド |
研究概要 |
今回の研究により、 1、オキサゾロンで誘発したマウス耳介の慢性アレルギー性皮膚炎の局所において、2-AG量が増加していること、CB2受容体のアンタゴニストであるSR144528は、オキサゾロンで誘発したマウス耳介の慢性アレルギー性皮膚炎モデルにおいて観察される耳介の腫脹や単核球の浸潤を強く抑制することが明らかとなった。 2、2-AGが、CB2受容体を介して好酸球の血管内皮細胞への接着を亢進させること、血管内皮細胞をトロンビンやTNF-αで刺激したときに観察される血管内皮細胞への好酸球の接着にも、2-AGとCB2受容体が関与していることなどが明らかとなった。 以上の結果は、カンナビノイドCB2受容体とその内在性リガンドである2-AGが、アレルギー性炎症に深く関与していることを強く示唆するものである。 このほか、 3、樹状細胞が2-AGによって遊走することが明らかとなった。樹状細胞の遊走は、免疫の成立において極めて重要なステップであることから、CB2受容体とその内在性リガンドである2-AGは、免疫応答の調節においても重要な関与をしている可能性がある。 4、ナチュラルキラー細胞であるKHYG-1を合成カンナビノイドであるCP55940で処理することにより、細胞障害性が亢進することが明らかとなった。2-AGも弱いながらKHYG-1細胞の細胞障害性を亢進させた。CB2受容体とその内在性リガンドである2-AGは、ウイルス感染細胞や腫瘍細胞に対する自然免疫においても、重要な調節的役割を担っていることが強く示唆された。さらに、 5、2-AGがマクロファージ様に分化させたHL-60細胞の貪食能を亢進させることも明らかとなった。
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