研究課題/領域番号 |
18590100
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
創薬化学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
伊東 祐二 鹿児島大学, 工学部, 准教授 (60223195)
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研究分担者 |
杉村 和久 鹿児島大学, 工学部, 教授 (80127240)
安邉山 和浩 (阿邊山 和浩 / 阿邉山 和浩) 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特任准教授 (30284897)
橋口 周平 鹿児島大学, 工学部, 助教 (40295275)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,830千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | HMGB-1 / ヒト抗体ファージライブラリ / 敗血症 / THP-1 / IL-8 / 炎症 / 抗体医薬 / 阻害剤 / ペプチド |
研究概要 |
本研究の目的は、敗血症の治療薬開発を目標に、近年、敗血症の原因の一つと考えられているHMGB-1 (High Mo bility Group Box Protein-1)を標的とした抗炎症活性をもつ阻害剤として、既に我々が確立しているヒト抗体ファージライブラリから抗HMGB-1ヒト抗体を、またランダムペプチドファージライブラリからHMGB-1に対する結合ペプチドを単離し、それらの作用機構を基に、HMGB-1による炎症遷延、増悪、個体レベルでの致死性のメカニズムを明らかにすることである。本研究にて、HMGB-1に特異的に結合するヒト抗体(単鎖Fv抗体)を2種類、ヒト抗体ファージライブラリを用いて単離した。これらの抗体は、HMGB-1のB-boxドメインに特異的に、Kd値で30-47nMの強さで結合した。これらの抗体のうち、1つは、単量体構造ではなく、2量体構造(ダイアボディ)で存在することが明らかになった。これらの抗HMGB-1抗体の生物活性を評価するため、THP-1細胞によるHMGB-1刺激下でのIL-8分泌に対するこれらの抗体の活性を評価したところ、これらの抗体は、HMGB-1によるIL-8酸性を阻害せず、むしろダイアボディの抗体では、強力にIL-8酸性を促した。これらの結果は、今回得られた抗体には、HBGB-1の炎症増強効果を阻害する活性は持っていないこと、また、2価性の抗体は、HMGB-1の炎症誘導効果を増強させる可能性があることを明らかにした。また、HMGB-1に結合するペプチドについては、ランダムペプチドファージライブラリを用いて単離を試みたが、HMGB-1への非特異的な結合のため、特異的なペプチドの単離は達成できなかった。
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