研究概要 |
沖縄県で採集したオオバギ、マルヤマカンコノキ、シロミミズ、ヤマモガシ、ハマセンダンの成分研究を行った。マルヤマカンコノキとハマセンダンからは多数のメガスティグマン配糖体がえられた。それらの構造は核磁気共鳴スペクトルの解析と、絶対構造はモッシャー改良法を用いて決定した。シロミミズについて今回は枝部の成分検索を行い、葉部より得られていた変形ジテルペンの類縁体が既知化合物として、また新規化合物としても得られた。それらの生物活性私見を行った。KB細胞を用いてMTT assayを行ない、KB細胞に対する増殖抑制活性を検討したところスティグマスデロール誘導体に強いKB細胞増殖抑制活性が見られた。ヒト白血病細胞K562の多剤耐性株であるK562/Adrを用いて、Calcein-AMを用いたP-gp阻害活性を検討した。変形ジテルペンの一部には強い活性が見られた。 タイ産の以下の植物について検討を加えた:Acanthus volubilis, Dolichandrone serrulata, Morinda elliptica, Erythroxylum cuneatum, Equisetum debvile, E.diffusum Spermacoce laevis, Leea thorelli, Dioecrescis erythroclada, Strophioblachia fimbricalyx, Oldenlandia corymbosa。 これらの植物よりフェノール性化合物の配糖体、メガスティグマン配糖体等多数の化合物を単離同定した。今後これらの化合物の生物活性を検討したい。 ベトナム産の以下の植物成分についても検討した:Scoparia dulcis, Curcuma aff. aeruginosa。これらの植物よりジテルペン及びセスキテルペンを単離した。
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