研究課題
基盤研究(C)
胎盤由来細胞株(TR-TBT)を用いて放射性標識したウリジンおよびアデノシン取り込みを評価した結果、いずれもNa+非依存性、NBMPR高感受性で、Km値約20μMの親和性、取り込みクリアランス30-60μL/mgタンパク質/minの高い活性を持つことが明らかとなった。トランスポーター遺伝子強制発現細胞を用いた検討結果から、ヌクレオシドトランスポーターENT1及びENT2の寄与が考えられた。薬物間相互作用の可能性について検討した結果、シタラビン,ビダラビン,ジドブジン,ミゾリビン及びカフェイン等は胎盤のヌクレオシド輸送を用量依存的に阻害するが、各遊離形薬物の臨床血中濃度においては内因性ヌクレオシド輸送を阻害しないと考えられた。更に抗ウイルス薬ジドブジンをモデル薬物として異物認識について検討した結果、Na+非依存性および飽和性を示したが、NBMPR非感受性で既存のトランスポーターの阻害剤効果も見られないことから、未知の輸送系の存在が示唆された。同一化合物を輸送するトランスポーターが複数発現する場合、それぞれの寄与を推定する方法論を確立する必要がある。そこで、エストロン-3-硫酸(E-3S)取り込みに複数の有機アニオントランスポーターの関与が示唆されるCaco-2細胞をモデルとして検討を行った。HEK293細胞に有機アニオントランスポーターOATP2Bl、OATP3A1およびOATP4B1を強制発現したときのmRNA発現レベルと輸送活性の相関から各発現量あたりの取り込みクリアランス(μL/min/mRNAcopy)を求めた。Caco-2細胞におけるトランスポーターのmRNA発現レベルおよび輸送活性からCaco-2細胞のE-3S輸送にはOATP2B1の寄与が最も高いことが明らかとなった。今後、このような方法論を胎盤関門に応用することが可能であると考えられる。
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