研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的であるG蛋白質RRAG遺伝子群の核分裂における機能を調べるため、アフリカツメガエルX.laevisよりRRAG相同遺伝子のcDNAを分離(XRag1とXRag2と仮命名)し、哺乳類、出芽酵母のファミリー遺伝子群と共にmultiple alignmentと遺伝子系統樹を作成し相同性比較した。ヒトと酵母では2つのファミリー遺伝子(群)が結合し、相互にその機能欠損を完全相補しないことからXRag1-XRag2複合体が機能上の基本ユニットを形成することが予想された。しかしX.laevisの初期発生における発現量をRT-PCRで調べるとXRag1はほぼ一定であるのに対し、XRag2は中期胞胚転移(MBT:Mid-blastula transition)を境に減少することがわかった。これを組織レベルで確認するために両遺伝子で配列の相同性の低いC端側のプローブとしてin situ hybridizationを行い、両遺伝子の時空間分布を調べた結果、XRag1は動物極側割球に発現し、原口形成後は特に外胚葉系の細胞に強く発現があり、神経胚期にはさらに神経板に強く発現することがわかった。XRag2は後期胞胚直後はほとんど検出できない。また、尾芽胚以降の後期発生期では両遺伝子は再び末梢神経系の組織(眼、耳の原基や脳神経の一部等)で発現することがわかった。これらの結果よりXRag群は(1)基本的に全ての生物で相互に機能重複しない2つの遺伝子/蛋白質群が複合体を形成し、(2)中期胞胚転移前後における割球の分裂様式に2つの遺伝子群の発現量比率が関与することが示唆された。また(3)分化した組織においては末梢神経、特に感覚神経系の発生にXRag群が関与している可能性が示唆された。
すべて 2008 2007 2006 その他
すべて 雑誌論文 (29件) (うち査読あり 14件) 学会発表 (11件)
Anat Rec (in press)
Mol Reprod Dev 75(4)
ページ: 650-8
Anat Rec 291(5)
ページ: 577-585
ページ: 650-658
Histochem Cell Biol 129(2)
ページ: 211-222
ページ: 223-232
Anat Rec (In press)
Mol Reprod Dev. 75(4)
ページ: 211-22
ページ: 223-32
Reproduction 134(6)
ページ: 749-56
Anat Rec 290(11)
ページ: 1431-8
Neuroscience 147(2)
ページ: 373-87
EMBO J 26(5)
ページ: 1303-14
Histochem Cell Biol. 129(2)
EMBO J. 26(5)
ページ: 1303-1314
J. Biol. Chem. 282(13)
ページ: 9346-9357
Biochem. Biophys. Res. Commun. 353(2)
ページ: 330-336
Mol. Reprod. Dev. 74(2)
Mol Reprod.Dev 73(7)
ページ: 929-36
Mol Reprod. Dev 73(7)
Mol. Reprod. Dev. 73(7)
ページ: 929-936
Mol. Biol. Cell 17(6)
ページ: 2524-2536
ページ: 749-756
ページ: 1431-1438
