研究課題/領域番号 |
18590223
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
尾仲 達史 自治医科大学, 医学部, 准教授 (90177254)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,860千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 摂食 / 延髄 / 孤束核 / プロラクチン放出ペプチド / 肥満 / 弧束路核 / コレシストキニン / プロクラチン放出ペプチド / ストレス / 視床下部 / ノルアドレナリン / PrRP / 満腹 / 孤束路核 |
研究概要 |
プロラクチン放出ペプチドは延髄弧束核のノルアドレナリンニューロンで合成され、ノルアドレナリンと伴に刺激により脳内に放出されると考えられている。一方、摂食すると、満腹になり摂食が終了するとともに、不安行動が減少する。本研究の目的は、「摂食すると、プロラクチン放出因子(PrRP)が脳内で放出され、摂食を生理的に終了させると同時に、不安を減弱させている」という仮説を証明することであった。このため、まず、PrRPが脳内において生理的に摂食を終了させる満腹シグナルとして働いているという仮説を検証する実験を行った。摂食に伴いPrRPニューロンが活性化されるかをFos蛋白質発現あるいはpCREBの発現検討実験により検証したところ、摂食に伴い延髄孤束核のPrRPニューロンが活性化することが明らかになった。次に、摂食時に活性化されるPrRPニューロンの生理的働きを検討する目的で、摂食時にPrRP中和抗体を投与し内因性のPrRP機能を阻害した時の摂食に対する影響を検討した。PrRP中和抗体を投与すると、総摂食量が増加した。さらに、摂食パターンを検討したところ、一回摂食量が有意に増えたが、摂食頻度は有意には変化しなかった。これらのデータは、延髄孤束核ニューロンが産生するPrRPが摂食終了シグナル、即ち、満腹シグナルとして重要であるという仮説を支持している。さらに、PrRPを脳内に投与すると、不安行動が減少し、逆に中和抗体を投与すると不安行動が増大することを見出した。従って、内因性PrRPが抗不安に作用していることが示唆された。これらのデータは、 「摂食すると、 PrRPが脳内で放出され、 食を生理的に終了させると同時に、不安を減弱させている」という仮説を支持している。
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